新店開業 - 製麺所が教える本当に美味い麺の選び方

１．増加傾向にあるラーメン店が繁盛するために必要なこと

ラーメンを提供している専門店はここ10数年で増加傾向にありますが、どのような店が繁盛しやすいかというと店の雰囲気、接客サービス、そして麺がスープと相性を保てているかだと言えます。

菅野製麺所の創業は昭和24年で、戦後厳しい食糧事情を目のあたりにした先代社長が安くて美味しいものの提供をという若き情熱により、製麺技術を独学で学び始まりました。

現在はこだわりのラーメンを提供する専門店が増えており、麺の種類も増えていますが昔は中華料理屋のラーメンが主流でした。

時代のニーズに合わせるために、バリエーション豊かな麺作りに対応できるような取り組みも行っています。

●データを重視した種類豊富な麺

どのような麺の要望にも応えることができるように、どのように麺がスープと絡むかについて、PHや糖度などのデータを重視してレギュラーでも200品種以上の麺を作ってきました。

例えば「酸性度の高いスープには麺でPH濃度を変えたほうがいい」「主張の強いスープには味を変えない麺がいい」といった対応も可能です。

●商売の繁栄に貢献できるように

さらにスーパーなど量販店向けの麺作りも行い、5S運動やHACCP委員会を設置するといった安全衛生・品質管理も徹底しています。

質の良い製品を提供して繁栄に貢献できるように、新たにラーメン店を始めたいという希望を叶えることができる製麺会社を目指しています。

食で大切なのは素材本来の味を引き出す日本の食文化を、未来の子供たちに胸を張って伝えていくことができるかです。菅野製麺所は、創業以来、小麦粉の研究に励み、100 種類以上の小麦粉の特性を使い分けることで320 種類以上の麺を開発してきました。

もちろん、大切な原料である小麦粉の細かな味わい、そして食感の違いなどを熟知しています。

●効率化だけでなく人でしかできない部分にもこだわる製法で

菅野製麺は豊富なノウハウを駆使した規格管理を実施しており、300種類以上の麺バリエーションを生み出す製造ラインを確保しています。

お客様のニーズは様々ですので、いずれにも対応できるように長年培ってきたノウハウと豊富なデータを駆使しながら300種類以上のオリジナル麺を製造中です。

自動化できるところは機械の導入で効率化を図り、製品ごとに加工を変えるために麺の調整などノウハウが必要な部分では麺の製造を熟知した人間が責任者となりラインを動かします。

●徹底した管理で美味しい麺の提供を！

麺の素材となる麦粉は結露を防ぐ布サイロで小麦の種類ごとに管理します。材料をすべて撹拌した後、機械で上下から圧延して適度な温度・湿度で熟成していきます。麺がなめらかでコシがあるのは、このような圧延や熟成の過程に秘密があるからです。

豊富な種類の切り歯によって太さやウェーブに変化を付けられるのも大きな特徴です。なお、異物混入や劣化を避けるため、製品はすぐに個別包装されます。

・原料

小麦粉は、布サイロへ納入・貯蔵されます。専用ローリー車によって運ばれるため、輸送途中の温度管理、品質劣化や異物混入を排除する入荷体制は万全です。布サイロは金属サイロに見られるような結露による品質劣化を防ぎます。また中華麺には欠かせないかん水は、PH度、温度、残留塩素等の厳正なチェックを行います。

・ミキシング

小麦粉、小麦タンパク（グルテン）、卵白粉などを高速で撹拌した後、麺にコシを出すためにかん水を加えます。原料の配合は製品によって異なります。小麦粉の状態を確認しながら、中速、低速など回転数を変化させながら撹拌を続けます。ミキサー内は真空状態なので、密度の濃い引き締まったコシのある麺が打ち上がります。

・複合、熟成

こね合わさっためん塊は複合機で2枚の帯状にします。これをさらに機械で上下から圧力をかけて1枚に複合します。複合することによってキメ細かな麺ができるのです。この麺帯をオリジナルの熟成ボックスの中で任意の時間通過させ熟成させます。こうすることで麺のうま味成分を増やしていくのです。

・圧延、麺切

熟成された麺帯は、4～5種類の直径の異なるローラーによって段階ごとに計算された圧力をかけながら徐々に引き伸ばされます。この圧延によって熟成工程で形成された麺のうま味成分であるグルテンの増加を促すのです。麺帯は太さやウェーブなどに変化をつけるため、約50種類の切り歯にかけられ、麺が切り出されます。

・冷却、包装

切り出されたばかりの麺は熱を帯びています。放熱時間の差が麺の品質のバラつきを生じさせるため、切り出し後は冷却装置により一定温度まで下げ、麺の状態を安定させます。その後、機械によって個別包装されます。袋内を適度な温度が出荷後の製品熟成を促し、さらに異物混入防止や賞味期限向上にも役立っています。

もし今後ラーメン店などを開業することを検討しているなら、独自に作ったスープにぴったり合う麺を提供させていただけます。時代の流れやニーズにマッチした、おいしいラーメンを提供できるお手伝いをさせていただけます。