FSSC認証を成功させるには?信頼できる認証機関の選び方と導入の全手順

FSSC22000は、食品安全を保証する国際的な認証スキームとして、多くの食品関連事業者にとって重要な指標となっています。特に輸出や大手取引先との契約を視野に入れている企業にとっては、取得が取引の前提条件となるケースも少なくありません。しかし、その取得には食品安全マネジメントの構築に加えて、適切な「認証機関」の選定と審査対応が求められます。今回は、FSSC22000認証の概要から日本国内で対応している主要な認証機関、機関選びのコツ、そして認証取得のステップを順を追って詳しくご紹介します。

目次

  1. FSSC認証とは何か
  2. FSSC認証の取得に必要な条件
  3. 認証取得までの流れ
  4. 取得後の維持と注意点
  5. まとめ

1.FSSC認証とは何か

FSSC22000(Food Safety System Certification)は、ISO22000を基盤にした食品安全マネジメントシステムに、業種別の前提条件プログラム(PRP)およびFSSCが定める追加要求事項を加えた、より実務に即した国際認証スキームです。GFSI(Global Food Safety Initiative)に承認されており、グローバル市場での信頼性も非常に高く、食品の製造・加工を行う企業にとって、競争力を持つための鍵となります。

この認証を取得することで、社内の衛生管理体制を第三者的に証明することができるため、品質向上だけでなく取引先からの信用獲得にも大きく貢献します。国内市場に限らず、海外への販路拡大を目指す企業にとっては、今や取得が強く求められる認証となっています。

2. FSSC認証の取得に必要な条件

FSSC22000の取得には、まずISO22000の基本である食品安全マネジメントシステムの構築が前提となります。これは、HACCPの考え方を含むリスク管理手法で、工程ごとの危害要因分析とその管理計画を文書として整備し、実際の運用につなげていくものです。

さらに、企業の業種に応じた前提条件プログラム(PRP)も整備する必要があります。たとえば製造業であればISO/TS 22002-1、包装資材であれば22002-4といったように、該当業種ごとに求められる衛生・施設管理の基準を満たさなければなりません。加えて、FSSC独自の追加要求事項――たとえばフードディフェンス(外部脅威への備え)、偽装防止、マネジメントレビューの充実など――にも対応することが求められます。

これらすべての体制を整備し、文書化・教育・運用・監査といった仕組みを組み立てた上で、FSSC認証機関による外部審査を受ける流れとなります。

3. 認証取得までの流れ

FSSC認証の取得は、準備から審査、改善対応に至るまで、段階的な工程を踏んで行われます。

最初に行うべきは、自社の対象範囲と認証の目的を明確にすることです。製造の全工程が対象になるのか、あるいは一部だけかによって、必要な準備が大きく異なってきます。

次に、ISO22000およびPRP、追加要求事項を基に、必要な文書類や手順書を整備し、スタッフへの教育を行います。この段階では、内部監査とマネジメントレビューを事前に実施しておくことが必須となります。

準備が整ったら、認証機関と契約し、まず「ステージ1審査(文書審査)」を受けます。ここでは、整備された文書や記録の内容が基準に沿っているかを確認されます。

ステージ1が通過したら、次は「ステージ2審査(実地審査)」です。現場での実施状況、スタッフの理解度、記録の運用状況などが確認され、指摘事項があれば是正対応が求められます。

これらをすべてクリアした後、正式にFSSC認証が発行されます。

4.取得後の維持と注意点

FSSC認証は、一度取得すれば終わりというわけではありません。認証は3年間有効であり、その間に毎年1回の維持審査(サーベイランス審査)が実施されます。

この維持審査では、日常的な記録の蓄積、是正処置の実施、内部監査とマネジメントレビューの継続が求められます。怠っていた場合には、認証取り消しや是正命令が下される可能性もあります。

また、FSSCの規格が改訂された際には、その内容に速やかに対応する必要があります。定期的なニュースのチェックや、認証機関からの連絡に常にアンテナを張っておくことが重要です。

5.まとめ

FSSC22000認証は、食品製造・加工業者にとって、国際的な信頼性と事業拡大の礎となる重要な制度です。認証機関選びから準備、取得、そして維持に至るまで、明確な手順と適切な判断が求められます。

認証機関は単なる審査員ではなく、企業の成長を共に支えるパートナーです。自社の業態や文化、目指す方向性にマッチした機関とともに取り組むことで、FSSC認証は単なる規格対応ではなく、経営の基盤として活かすことができます。

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