中華麺との味のバランスを考えたラーメンスープについて

ラーメン文化の爛熟期とも言える現代では、スープの種類も多種多様となり、お店ごとに違った味わいを楽しめるような状況となりました。中華麺と味の調和が取れたスープを作る上で注意すべき点や概念的な捉え方には、どのようなことが挙げられるでしょうか。見ていきたいと思います。

基本的なポイント

お店のメニューとしてお客様に満足していただけるラーメンを提供する上で、まず抑えるべきポイントは、麺とスープのバランスです。適度な味の強弱と言い換えても宜しいでしょう。

あっさりした薄口のスープに太麺を使ってしまうと、味がほとんど感じられないラーメンになってしまうでしょう。逆に、こってりとした濃厚スープに歯ごたえのないタイプの麺を用いてしまうと、全体的に味が濃すぎてしまいます。

味の好みは人それぞれです。しかし多くのお客様に広く受け入れられるラーメンを目指す上では、バランスの取れた味付けを念頭に置くことが肝要と言えます。

そのためには、太さや食感に関して、スープの特徴にマッチした麺を用いるのがセオリーです。スープ作りに関しても、どのようなタイプの麺に適しているのか考慮しつつ作成することが、おいしいラーメンを提供する上で踏まえておくべき点と言えるでしょう。

ラーメンスープを構成する3要素

ラーメンのスープは、主に3つの要素から成り立っています。それは、汁のダシに相当するスープのベース、味を決定づける部分となる元ダレ、味にアクセントを与える香味油の3つです。

そのうち、元ダレと香味油に関しては、多種多様なレパートリーがあると言えるでしょう。例えば、味噌やしょう油など、味の方向性を決める元ダレに相当する要素によって、味噌ラーメンやしょう油ラーメンなどと言ったバリエーションが生まれます。また、ラーメンに含まれる香味油的要素の存在によって、他の麺料理と区別されるラーメンらしさが与えられるとも言えます。

これら2要素に関しては、様々なアレンジが可能と捉えて宜しいでしょう。工夫次第では新たなラーメンメニューを誕生させる可能性を秘めています。

これらに対して、基本的要素に位置付けられるのが、残る1要素であるスープベースです。
いわゆるラーメンのダシに相当し、味の深みに関する部分と言えます。

このスープベースを作る際に用いられる材料は基本的に、豚骨、鶏骨、節類および乾物類、香味野菜などに分類されます。それぞれの分類内における部位や種類によって固有の特徴を持ちますが、ここでは共通的特徴について見ていきたいと思います。

豚骨には多くのコラーゲンが含まれています。ダシを取る際にはそれがゼラチン質として表出し、こってりした味わいが引き出されます。そのゼラチン質をさらに加熱するとやがて白濁し、豚骨ラーメンの特徴である白いスープとなるわけです。

鶏骨のダシには旨味成分のグルタミン酸が多く含まれます。旨味のある澄んだスープとする際に適していると言えるでしょう。

節類は、カツオ節などのような乾燥させた魚を、乾物はダシ用昆布などのような乾燥させた植物性食材を主に意味します。これらは、他のダシと合わせることにより旨味を一層引き立てる特徴があり、和風ダシなどはその特徴を有効に活用した1例と言えます。

ダシを取るために用いられる野菜が香味野菜です。玉ネギ・長ネギ・人参などからは甘みのあるダシが取れ、ショウガやニンニクには骨肉系のダシなどの臭みを取る効果があります。

これらダシを取る具材の特徴を踏まえておけば、より味わい深いラーメンスープ作成に活かせることでしょう。

まとめ

以上のように、ラーメンスープを作る際には、麺と合わせたときの味の濃淡と、スープベース・元ダレ・香味油の3要素に着目することが有効であることを調べてまいりました。
正攻法的な基本を踏まえるべき部分と、独自のアレンジが可能な部分を見極めることによって、お客様に受け入れられる新しいラーメンメニューの開発にも繋げられるでしょう。

菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。

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