コロナ禍以降、外食から内食へのシフトが進み、「お店の味を自宅で楽しみたい」というニーズは急速に高まりました。その結果、ラーメン・うどん・生パスタなど“麺類の通販需要”が右肩上がりに拡大しています。飲食店や製麺所にとって、この市場に参入することは新たな収益源となるだけでなく、ブランド拡張やリピーター獲得の強力な武器にもなります。本記事では、通販向け麺商品の開発・販売に必要な視点を、経営者の立場から段階的に解説します。
目次
- なぜ今「通販で麺」が売れるのか
- 通販向け麺の種類と特徴
- 美味しさを保つパッケージと保存方法
- 販売チャネルとマーケティングの工夫
- まとめ
1. なぜ今「通販で麺」が売れるのか
まず押さえておきたいのは、麺というカテゴリが通販において極めて“買いやすく・扱いやすい商品”であるという点です。具体的には以下のような要因があります。
- 調理が簡単:ゆでて混ぜるだけで主食が完成する
- 保存性が高い:乾麺・冷凍麺・真空パック対応が可能
- 日常食でもギフトでも需要がある
- 家族・カップル・一人暮らし問わずターゲットが広い
さらに、ラーメン店や製麺所の“本物の味”がそのまま家で再現できる商品は、外食に近い満足感を提供できるため、「特別感」や「ご褒美感」が得られ、価格競争に巻き込まれにくい傾向があります。
2. 通販向け麺の種類と特徴
通販展開を考える際には、どのタイプの麺を扱うかによって戦略が変わります。代表的な形式とその特徴は以下の通りです。
- 乾麺タイプ(中華麺・うどん・そば)
メリット:長期保存可能、輸送も容易、在庫管理がしやすい
デメリット:生麺のような食感再現には限界あり - 冷凍麺タイプ(ラーメン・パスタ・焼きそば)
メリット:生麺の食感と風味を維持しやすい、店舗と同じ味に近い
デメリット:クール便が必要、物流コストが高くなる - チルド・真空パックタイプ(つけ麺・まぜそば向け)
メリット:短期保存で高品質キープ、ギフト・イベント需要に適する
デメリット:賞味期限が短め、配送スピードの管理が必要
また、スープやタレ、具材とセットにした“調理キット型”は、自宅で簡単に“店の味”を再現できるため人気が高く、価格も付けやすい商品です。
3. 美味しさを保つパッケージと保存方法
通販商品で最も重要なのは、「開封後にお客様が調理したとき、どれだけ美味しく仕上がるか」です。そのためには以下のような要素が大切です。
- 麺のゆで時間をあえて1分短めに設計し、家庭でベストな状態になるよう工夫
- スープやタレは濃縮状態で小分けにして同梱し、湯せんや電子レンジで再現可能に
- 説明書・レシピカード・動画リンクなどを添えて安心感を提供
さらに、冷凍での保存可能期間や調理後の再加熱テストも行っておくことで、返品・クレームのリスクを大きく下げることができます。
4. 販売チャネルとマーケティングの工夫
通販展開では、「どこで売るか」と「どう伝えるか」が大きな成功要因となります。
- 販売チャネルの選択肢:
・自社ECサイト(自由度が高く、利益率も高い)
・モール型(楽天・Amazon・BASEなどで集客力を活用)
・ギフト専門サイト(高単価でも売れやすい) - マーケティングの工夫:
・ストーリー性:「創業50年、職人が仕立てた熟成麺」など
・ビジュアル:「美味しそう」が一目で伝わる商品画像・動画
・レビューの活用:実食者のリアルな声を掲載する
・SNSやLINEでの再購入導線:一度買った人を逃さない仕組み
季節限定商品や詰め合わせセット、熨斗対応なども活用することで、通年で売れる体制を作ることができます。
5. まとめ
麺の通販展開は、飲食店や製麺所にとって「味の再現性」と「管理しやすさ」の両立が可能な、非常にバランスの取れた商品ジャンルです。コロナ以降定着した“おうちごはん”文化と、ギフト需要の高まりを背景に、今後も市場拡大が続くと予想されます。
重要なのは、店舗での味や思いを、通販という形でどう伝えるか。味の設計から物流・販促までを一体で考えることで、単なる商品の販売にとどまらず、ブランド価値の向上にもつながる結果が得られます。
菅野製麺所の皮類製造現場は、全国製麺協同組合連合会のHACCP高度化計画の認定を受けていますので、安心して召し上がっていただけます。餃子やシュウマイ、肉まん、あんまんなどの点心を家庭の食卓で楽しめます。こだわりぬいた食材と製法で作られたひと味違う点心をぜひご賞味ください。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。
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