FSSC22000の発足は、全てが安全な食品の提供を行う事からスタートしています。それぞれの認証機関には、略式の名称で紹介されています。SSCの略称から読み取る意味と今後の取り組みについて関連する機関の紹介をしていきましょう。
■FSSCの略称とは
FSSC22000とは、「Food Safety System Certification」の頭文字FSSCを取って略称で呼ばれています。食品安全システム認証の国際規格として、世界で通用する「食品安全マネジメントシステ」を構築したものです。FSSC22000とは、「ISO22000＋セクターPRPに対する技術仕様書＋FSSC独自の追加要求事項」という構成になっています。
◎ISO22000とは
食品の生産から始まり、消費者の食卓までの安全をその過程の中で、危害を防いでいく事の仕組みを作っています。「食品安全マネジメントシステム・フードチェーンの組織に対する要求事項」となっています。品質マネジメントシステムの考え方と、HACCPから取り入れた「食品安全のリスク分析」を組み合わせたものです。
◎セクターPRPとは
前提条件プログラム（PRP：Prerequisite Program）”と呼ばれているセクター規格として、業界分野ごとに制定した規格で、分野の特性に対応して「ISOなどの国際規格やJIS規格、JAS規格などの国内規格」で、足りない部分を補完しているものです。
◎FSSC独自の追加要求事項
「サービス支援業務の管理」や「要員の監督」と「投入材料の管理」、「食品の防御」や「食品偽装の防御」と「アレルゲンの表示」や「製品のラベル表示」、「作業環境モニタリング」などの細かい項目について追加要求事項を行っています。
■何故FSSCの認証スキーム（枠組みや計画）が発行されたのか
GLOBAL FOOD SAFETY INITIATIVE（グローバル食品安全イニシアティブの略称GFSI）ベルギーの非営利団体で、食品安全と食品サプライチェーン（仕入れから出荷まで）の効率性や消費者への食の安全を届けるという「認証体制」を推進していく事です。
「認証体制」の実現の為に、ベンチマーク（基準となるもの）を、英国やフランスやドイツと、オランダや豪州の各認証機関が標準となっています。英国ではBRC認証が条件となっているなど、各国の条件を基準としているのです。ISO（国際標準化機構）とGFSIは、比較検討を行って、要求事項が不十分な為に、CIAA（the Confederation of European Food and Drink Manufacturers:欧州食品飲料製造業者連合）の支援によって、英国規格協会（BSI）が認証するPAS-220の適用となりました。認証スキームは、オランダのFSSCによってGFSIの開発と運営を行っています。
◎FSSCの要求事項について
1-ISO22000：2005
2-PAS-220：2008
※ISO22000の前提プログラムが不十分だった為にPAS-220が追加されました。
3-追加要求事項
・該当法規の管理
・サービス業務の仕様
・食品安全の原則に適用される人員の監視
※ISO22000の認証済みの組織に対してPAS-220への不十分な要求に対応する必要があります。
■認証スキームの今後の展開
大手食品の小売業者や世界的に活動する食品会社へ製品を納入する組織に対して準備する事になります。取引先によって対応が異なってきましたが、今後は、FSSC22000が、グローバルな認証機関としてGFSIからの認証が証明されており、ISO22000のマネジメントシステムを運用すると共に、取引先の要求事項に対して実行可能な対応機関として存在する事ができます。「食品サプライチェーン」は、世界的な取り組みとして消費者の安全の為にも「標準化」となる事を、推し進めています。
■まとめ
国際規格として世界で通用する「食品安全マネジメントシステ」を構築する為に、FSSC22000の発足があります。FSSCの略称には、意味が無くても、目的や今後の取り組みには大きな意味を持っているのです。
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