生パスタでも茹でるときは塩が必要なのか?

乾燥パスタを茹でるとき、塩を入れるのと入れないのではどうなるのかという論争があったようです。そこで、疑問が生じるのですが、生パスタと乾燥パスタは同じような塩加減で茹でてもよいのかということです。どうして塩を入れるのか、その理由がわかれば塩加減もわかってくるでしょう。生パスタをおいしく茹でるコツについてもまとめてみましたので、ご一読ください。

■生パスタを茹でるときの塩の存在

乾燥パスタに関しては、パスタそのものにわずかに塩分量がありますが、生パスタは水と小麦粉で形成していることにより、麺自体に全く塩分はありません。そのため、茹でる際に乾燥パスタよりも若干多めの塩を加えることをオススメしています。

なぜ、塩が必要なのかという理由は、
◎パスタに塩味をつける
◎パスタをまろやかにする
◎パスタをモチモチにし、コシを出す
◎お湯の沸点を上げることで、よりおいしくする

パスタのおいしさは、デンプンによるものだといわれています。デンプンは茹でると水と熱で糊化(こか)して柔らかくなります。塩を投入してお湯の沸点を上げることが、なぜ必要なのかというと、麺を湯に入れたときから麺に含まれるデンプンが吸収して糊化がはじまるのですが、85~95℃になると急激に糊化して味と消化のよいαデンプンに変わるからです。

もちろん、あまり塩を入れすぎると、しょっぱくて食べられたものではなくなり、塩味という科学的な味と、アルデンテという物理的な効果作用が生じる着地点を探求していかなければいけません。

■塩プラス1杯のオリーブオイル

生パスタは水分量が多く、柔らかいため、乾麺と比較して麺同士がくっつきやすい、上に浮いてくるというデメリットがあります。麺同士がくっついてしまうと中まで火が通らず、いざ食べてみると生パスタのモチモチ感がなく、硬くなることがあります。

そこで、茹で汁に塩とオリーブオイルを加える方法をお試しください。オリーブオイルを加えることで、くっつき防止になるだけでなく、パスタにオリーブオイルの風味もついてより豊かな味わいが楽しめます。

■まとめ

例えばボンゴレなどは貝類から塩分が出ることがあるので、茹でるときに塩の量を調整することも必要ですが、通常であれば、乾燥パスタよりも若干多めの塩加減で茹でることがなぜ必要なのかということがご理解いただけたかと思われます。

塩を加えることは塩味をつけることと、まろやかに麺を変化させることが可能といえます。その際、独自の茹でる塩分調整をしていくのも、余計な塩分を取らないで済むことになりますので、よい塩梅で茹で上げお客様へ提供できるよう調整していきましょう。

菅野製麺所では生パスタも提供しています。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。
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