ランチや夜食についつい食べたくなるラーメンですが、この料理に使われる「中華麺」は、生麺や茹でた中華麺、乾麺と製造方法にバリエーションがあります。これほどまでにラーメン店が増えたからには、生麺の受容が多いように思えるのですが、実際はどうなのでしょうか。
中華麺とは
中華麺とは、小麦粉に「かん水」というアルカリ性溶液などを加え練り合わせ、製麺したものをいいます。こね水に通常の水ではなく、かん水類を加えることで、小麦粉のグルテンの進展性が大きくなり、その結果、茹でた時に麺は給水してふくらみ、糊化しやすくなります。
その中華麺は種類が豊富で、以下のようなものがあります。
●生中華麺:未加熱・未乾燥の麺。茹でた後、主にラーメンとして食されます。
●茹で中華麺:スーパーなどに並ぶ袋入り麺。冷凍食品としても出回っています。
●蒸し中華麺:生麺を蒸したもの。水分が少なく焼きそばに最適です。
●即席中華麺:袋入りのインスタントラーメン。短時間の加熱で完成するよう、麺を蒸してデンプンをアルファ化し、油であげて乾燥させたフライ麺です。また、麺の乾燥に熱風を使うノンフライ麺があります。
●即席カップ麺:器の要らないカップ入りの即席麺。湯を注ぐだけで完成します。
生麺と茹で麺、どちらが作られている?
まずは、中華麺の生麺と茹で麺では、どちらが作られているのか、生産量の推移について見ていきましょう。資料としては少し古くなりますが、2017年の業界紙である「麺業新聞」に掲載されていた”麺類生産量の推移”において、平成1年から平成28年の期間の統計がありますのでそちらを参考にしましょう。
生麺は、215,648から173,703と大幅に減少しており80.5%にとどまりました。それに対して茹で麺は54,569から72,250へ増加しており、132.4%の伸び率です。
これは、一般消費者が感じている、生麺の特長である、茹でて食するという手間に関係します。茹で麺は、すでに茹でられていることから、麺を茹でる手間がかからないことで、消費者がその利便性を感じているのであろうと推測されています。
次に、都道府県別の生産数量を見てみましょう。こちらは、平成18年の生産量を農林水産省が発表しています。※単位は原料の小麦粉使用(トン)です。
生麺での1位は埼玉で19,692t、2位は北海道19,505t、3位は東京15,002tとなっています。
茹で麺では、1位は大阪で4,948t、2位は沖縄の4,780t、3位に福岡4,597tとなっています。
都道府県の生産量は、以前は麺どころの都道府県が上位を占めていたのですが、近年では冷凍食品業界、及び外食業界、異業種の業務店が自社工場で製造、また、大手製麺企業の委託加工により、その図式が崩れてきています。
まとめ
生麺の中華麺は主にラーメン店で使用されますが、一般消費者には茹で麺のほうが受け入れられているようです。そのようなこともあり、家庭では味わうことのできない生麺の食感を求めてラーメン店に足を運ぶのでしょう。
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