食品製造工場がやっている品質管理とHACCPでの管理の違いは、今までが、サンプル検査を行う手法でしたが、HACCPでの管理の場合は事前の危害因を特定し、重点的な管理を行って安全を確保しています。食品衛生管理におけるHACCPの概要を、今一度確認していきましょう。
HACCPの概要
HACCPとは、NASA（米国航空宇宙局）の宇宙食開発において生み出された管理方法です。「Hazard Analysis Critical Control Point」の頭文字から名づけられており、「危害因子分析及び重要管理点」として紹介されております。
食品を扱う工場や会社に対して、原材料の選別から搬入を行い、工場での製造や梱包、出荷までがその対象となり、工程ごとに食品汚染や危険因子を想定して、その危険を回避をする事で、食品の安全を確保する衛生管理の方法です。
科学的な根拠に基づいて監視や記録を行う事で、問題が起きた場合の対処や分析を規定通りにスムーズに進行できるようになっています。
これまでの検査方法は、抜き取り検査による製品管理が一般的な手法でしたが、無作為の選出による検査としては、選ばれなかった製品に対して食品汚染が生じた場合に、一般消費者へ流通する危険性が残される事になります。問題点に対しての事後分析が困難である為に、より良い衛生管理とは言えないのです。
HACCPの場合は全工程に対して監視や記録を実施する事により、管理基準に満たない製品に対しての出荷を未然に防いで管理する事ができるので、問題点の改善の為に的確な事後処理ができるようになります。
HACCPシステムを導入する意義
HACCPシステムの導入には、第三者機関の審査に合格する事で認証を受ける事ができます。認証機関によっては、国の内外に対して食品の安全を保証する役目を担っていて、社会的な信用を勝ち取る効果があります。また、１度だけの合格に安心する事無く、継続的な食品管理が実行されている事に意味があるのです。
HACCPを導入する為には、専門の知識を学んだチームを作る必要が出てきます。衛生管理を学び、人材育成を実施する事で、このチームによって自社製品に対する製造工程を一覧できる図式を作成し、工程ごとの危険因子に対する想定や抽出を行って、問題点の危険回避を考え出します。
HACCPを導入するには、企業の規模によって人材の確保や資金面での捻出が困難になる場合もありますが、この場合の対応として、専門の資格を持っているHACCP関連の各団体からHACCPコーディネーターの人材を派遣する事で、対処が可能となります。
食品業界の普及を目指すならば、小規模な事業者もHACCPの導入に努力が必要なのです。
人材確保やコスト面での負担を強いられる事になりますが、企業的なイメージアップやブランド力としての信頼性につながる事ができて、全ての消費者に対して安全を提供できるのです。
HACCPの必要性は義務化も後押し
HACCPの必要性は義務化によって必然的な対応が迫られています。今のところ認証を受けるまでには、義務化されておりませんが、世界の動向が必然的に進められています。国際的な食品取引には、HACCPで決められた衛生管理でなければ認められなくなる方向に向かっています。
先進国を中心に義務化が進められており、中国や台湾でもHACCPによって、食品安全をアピールする事で、食品偽装や異物混入事件の問題を払拭しようと努力しています。
日本もHACCPの義務化が進められていますが、認証機関による推奨ではなく、HACCPの手法を取り入れる事にとどめています。HACCPの認証による差別化で、国内外にアピールする為にも、HACCPの認証が拡大する事が望まれます。
HACCPの認定の基準には、国際的に通用する基準Aは正式な遂行を求めたもので、基準Bの場合は一般的な衛生管理を行って、HACCPの考え方で管理手法を実践する事です。
まとめ
HACCPの概要は、食品安全に対する管理手法となります。認証機関で認められる事により、消費者や取引先に対して安全を約束できる事につながります。認証機関による差別化で国際的にも認められ、ブランドイメージを高める事にもなるので、国際的な認証を獲得する事をお勧めします。
菅野製麺所の皮類製造現場は、全国製麺協同組合連合会のHACCP高度化計画の認定を受けていますので、安心して召し上がっていただけます。餃子やシュウマイ、肉まん、あんまんなどの点心を家庭の食卓で楽しめます。こだわりぬいた食材と製法で作られたひと味違う点心をぜひご賞味ください。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。
公式サイト
http://www.kannoseimen.com/
