HACCPという衛生管理手法は5つの手順と7つの原則により実施されます。手順は7つの原則を行うための前準備です。特に大切な点は、7つの原則の実行です。今回この手法を導入するメリットや原則の内容についてご紹介します。
HACCPについて
HACCPは、国際機関から推奨されている食品衛生管理上の手法です。これは食品原料の入荷・製造工程・製品出荷までの全工程の中で、起こり得る危害要因を分析して、どの工程のどの段階で対策すれば、その危害要因をコントロールできるかを検討して重要管理点を定める物です。また、この重要管理点に対して規範となる測定法や管理水準などを決めた測定をして値を記録します。これらを継続的に実施することで製品の安全性を確保することが出来ます。
HACCPでは大きく、製造環境の側面と製造工程の側面に分けて考えます。生物的・化学的・物理的な3つの危害要因を管理します。この手法の実施には組織全体で取り組む必要があり、手法を取り入れて後、HACCPに集中的に取り組むグループを組織内に造り、7原則と12の手順に準じて進められます。手順1~5は原則1~7を推し進めるための事前準備となります。
7つの原則
手順の6~12は、原則の1~7の中に組み入れられますので、手順6は原則の1にあたります。では、特に原則について述べますと以下のようになります。
原則1
危害要因分析を行う。各工程に原材料の仕入れ先や製造行程中に起こり得る危害要因となる物を挙げて、管理手段を決めます。
原則2
重要管理点(CCP)の決定。危害要因を除去や低減すべき大切な工程を決めます【加熱殺菌・金属探知等】。
原則3
管理基準を定める。危害の分析で特定した重要管理点を正確に管理するための基準を設けます【管理基準=CL】。
原則4
継続監視手段を定める。重要管理点が正確に管理されているかを適度な頻度で確認して記録します。
原則5
改善措置を定める。モニタリングの結果を見て、管理基準とずれている時にとるべき措置を定めます。
原則6
検査方法を定める。HACCPの計画に準じて管理が行われているか、是正するかどうかを検討します。
原則7
記録と保管方法を定める。記録はHACCPを実施した証しとなると共に、問題が起きた時には工程ごとに管理状況をさかのぼり原因発見の助けになります。
原則1と 2はハザード分析とCCPを定めます。原則3~5はHACCP計画の作成。原則6は検証手順。原則7は文書と記録に分けられます。
HACCP導入のメリット
ここでは食品事業者にとり、このHACCPを導入するメリットとは何であるか、メリットについて説明します。
〇事業者の食品衛生管理に対する適切さが客観的に証明できます。この手法を実施していることで品質の保証となり取引先の信用度が増します。
〇衛生管理への意識が高まり、食中毒等のリスクが減ります。入荷から出荷までの工程に危害要因があることを従業員が理解することで、衛生管理への意識が高まります。
〇不測の事態が起こっても素早く対応できます。直ぐに対応することで、一時的な業務停止など2次被害を防止できます。
まとめ
お伝えして来た様に、衛生管理の手法が、このHACCPの7原則の中にあります。原則の内容から会社全体で取り組んでいかなければ機能しません。これからはより一層、様々な菌やバクテリアに気を付けて食品を扱わなくてなりません。どうぞ、食品を扱う事業者の方は、この手法を取り入れて安全な物を消費者に提供して下さい。
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