中華麺と卵麺は同列だと認識されやすい麺ですが、明確な違いがあります。麺でスープ本来の味を生かすために、中華麺と卵麺の違いを理解しましょう。今回は中華麺と卵麺の歴史や製法から、その違いをご紹介します。
中華麺と卵麺の違い
明確な違いは「卵の割合」や「卵の使う部分」が違います。一般的な冷やし中華に使われている麺は卵麺です。中華麺は、おもに中華そばや支那そばなどに使われています。一部では、冷やし中華にも中華麺が使われることはあるようです。
中華麺と卵麺の違いは、歴史から紐解くと面白い内容となっています。諸説あるようですが、今回は中華麺と卵麺の違いを理解するためご紹介します。
中華麺の歴史と現在の製法
中国内モンゴルにある、湖の水を使うとコシの強い麺が生まれる事が分かり、中華麺の製造で使われるようになりました。その湖の成分を調べたところ、アルカリ性で小麦粉のタンパク質グルテンを変質させる事が分かりました。
現在の製法は、2種類の「鹹水(かんすい)を用いた製法」と「鹹水を使わない無鹹水製麺」があります。
鹹水製法
小麦粉にアルカリ塩水溶液(またはかん水)・塩・水が必要です。加水率は一般的に35%ほどで、喉ごしがよくツルっとしたコシの強い麺が生まれます。加水率を下げると、香りやコシが強くなり表面がざらつくため、スープとの絡みが良くなります。
無鹹水製法
小麦粉・塩・水を使うのは鹹水製法と同じですが、鹹水の代わりに鶏卵の卵白を使います。外殻はカルシウムが多く鹹水の代わりになります。そのカルシウムが小麦粉のタンパク質を変化させて、鹹水製法麺と同じ効果が生まれます。
卵麺の歴史と現在の製法
卵麺は元々「鶏卵素麺」としてポルトガルから伝来した菓子のひとつです。十一代利右衛門が松屋菓子舗の商号で法人化しました。鶏卵素麺は主にデザートとして食されるのが特徴と言えます。
卵麺は鶏卵素麺から発展したと言われ、現在は岩手県で作られている麺です。つなぎを使わず、小麦粉・卵・塩のみでつくられる麺は腰が強く伸びにくいのが特徴です。ラーメンの麺として食されることはあまり無く、そうめんと同様に食されます。
ラーメンで使われているのは中華麺
以上の違いから、ラーメンで使われる麺は中華麺です。表記として使われる事が多い卵入り麺は、おもに中華麺の無鹹水製法で作られた麺、もしくは鹹水麺につなぎとして卵が入っているという認識で麺を選んでいきましょう。
まとめ
弊社の「玉子入り麺」は中華麺のなめらかさを活かし、日持ちするものからのど越しを追求した麺、デリバリー向けや菅野製麺所オリジナルの中華麺など個性豊かなラインナップを揃えました。先人からの知識と歴史を活かし、現在のラーメンを支える麺を日々研究しています。
菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。