茹でた中華麺に生じる「ぬめり」、その原因と対策について

老若男女の別なく、全ての世代の方々から広く人気を集めている国民食・ラーメン。それを飲食店にてお客様に提供する際、気を付けるべきポイントの一つとして茹でた中華麺のぬめりの除去が挙げられます。なぜぬめりが生じるのか原因を踏まえつつ、その対処法について見ていきましょう。

ラーメンの主体である中華麺

ラーメンの主体とも言える中華麺。その発祥は中国にあり、日本に普及し始めたのは幕末開国後と言われています。伝来当初は、小麦粉・水・かん水(アルカリ塩水溶液)を原料としていました。かん水を用いることにより、他の麺類にはない独特な風味が生み出され、それがラーメンの美味しさを引き立てる要素ともなっています。

反面、ラーメン文化が浸透した現代では、必ずしもそのオーソドックスな原料の枠に囚われてはいません。かん水を使用しないタイプなど、様々な種類の中華麺が登場するに至っています。麺の原料的多様化に伴って、それにマッチするラーメンスープも多様化され、定番のしょう油・味噌・塩・とん骨以外にも、様々なバリエーションが生み出されています。

原料のみならず、麺の太さや形状に関しても種類の幅があります。
太さに関しては番手という基準が設けられ、1番(太さ30mm)から30番(太さ1mm)の範囲で使い分けられています。濃い味付けのスープには太麺系、淡泊な味付けのスープには細麺系という具合に使い分けることで、麺とスープの味のバランスを取ることが可能です。

また、形状に関しても、主にストレート麺や縮れ麺など特徴別に異なるタイプが存在します。これら形状の違いによってスープとの絡み具合に違いが現れ、それぞれの食感を楽しめるわけです。

このような中華麺の特性を充分に生かし、お客様に満足していただける中華麺料理を提供するには、適切なぬめりの処理が欠かせません。

茹で麺のぬめりによるデメリットとその原因

ぬめりのある麺には、麺のコシが損なわれ、スープとの絡み具合が損なわれるといった欠点が現れてしまいます。麺料理を提供するお店においては、是非対処すべき事項です。

そんなぬめりは、一体何が原因で発生してしまうのでしょうか。大きな要因としては、茹でる前の生麺状態で表面にまぶしてある打ち粉が挙げられます。

打ち粉の主な成分はデンプンです。麺状に形成した生地に打ち粉をまぶすことにより、生の麺同士が付着し合うのを防止できます。つまり打ち粉の使用は良質な生麺を作る上で適切な処置と言えるわけです。しかしその反面、茹でる際に水分を吸収すると、ぬめり成分・グルテンへと変化します。

茹で麺のぬめり対策

打ち粉によるぬめり発生を回避する対策としては、以下の方法を複合的に用いることが有効です。

▼茹でる直前に打ち粉を払い落す
麺に多量の打ち粉が付着したまま茹で工程に入ると、その分の打ち粉がグルテン化し、強いぬめりとなってしまいます。充分に打ち粉を落とした後、熱湯に投入するのがベターです。

▼多量の熱湯で茹でる
麺と比較して充分に多量 (麺に対して10倍以上) の熱湯を使用することも有効です。お湯の量が多ければグルテンが拡散し、ぬめりを低下できます。また、茹で工程中にお湯の温度が下がるとグルテンが発生しやすくなるため、差し水を行わないことも重要です。

▼充分に湯切りする
茹でた後、麺を湯中からすくい出し水分を取り除く湯切り。これもぬめり対策には有効です。多くの麺料理店では湯切りに「てぼ」という器具が用いられます。思い切り下に振り落とすようにして「てぼ」による湯切りを行うことで、しっかりと水分が落ち、ぬめり除去効果も高まるわけです。

まとめ

以上のように、中華麺の特徴を抑えながら、茹でる際のデメリット要因と言えるぬめりの原因と対策について確認してまいりました。ぬめりに関して適切な対処ができていることは、お客様からご愛顧いただく上で欠かせない条件の一つと言えます。

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株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。

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