生パスタは乾燥パスタと比較すると、あまり茹でない・短い時間で仕上げる事が適切です。歯触りやのど越し、香りが強く多くの方に親しまれています。とはいえ、生パスタの特性を知らず、乾燥パスタ同様にアルデンテで調理して失敗してしまう方も多いです。今回は、生パスタの茹で方に焦点をあててみていきましょう。
生パスタの特徴
生パスタは、パン用の小麦粉と薄力粉、卵を練り込んで作られます。その特徴として、水分量が多く、麺を乾燥させないことで素材の風味を際立たせています。柔らかく、モチモチとしていてコシがあり、ランチでもディナーでも人気です。
あえて知りたい!生パスタの難しいところ
柔らかくくっつきやすいため、乾燥パスタと比較すると伸びやすく、保存期間は短いです。
パスタ同士がくっついてしまうという難点は、中まで火が通らない事にあります。そのため、硬く弾力にムラがある食感になってしまうのです。そうならないように、生パスタの特性を活かした正しい茹で方を下記から学んでいきましょう。
下準備で大切なこと
美味しいパスタを作るには、下準備が重要です。どのような事に気を付ければよいでしょうか。ポイントをおさえてご説明します。
鍋の大きさと茹でる量を確認
結論から申し上げますと、鍋のサイズは大きいものが適しています。それは、茹でている際に、パスタ同士が重ならないようにするためです。目安としては、一人前のパスタを作るのに1リットル以上のお湯を使用しますので、一度に作る人数分の量が入るものにしてください。
この時に注意したいのが、一度にたくさん麺を入れてしまうとお湯が再度、沸騰するまでに時間がかかり旨味を損なう原因になります。家庭用の鍋のサイズであれば、2人前までにすることを覚えておきましょう。
茹でる前に麺をほぐす
個包装された生パスタは、袋から取り出したらポイントとして、必ず麺をほぐしてから茹でましょう。水分量が多く柔らかいため、ほぐさずにそのまま投入すると必然的にくっついてしまいます。
もし、麺がくっついてしまった場合にも1本ずつ、はがすようにしていきましょう。生パスタが冷凍だった場合は、解凍せず現状のまま沸騰したお湯に入れて問題ありません。解凍すると水気が現れパスタの表面が溶けたようになり、麺同士がくっつき食感は散々になってしまうのです。
オリーブオイルを入れる
ここで多くのプロ料理人が行っている技をご紹介いたします。それは、生パスタを茹でるお湯が湧いたら塩をひとつまみ入れるほか、オリーブオイルを加えましょう。量の目安は小さじ1ほどです。なぜそうするのかと言うと、麺にオリーブオイルが絡み、麺同士がくっつきにくくなります。
茹で方のコツ
ここでは、美味しく茹で上げるための重要な点をお伝えします。是非、参考にされてください。
優しくほぐす
茹で初めは、鍋底や麺同士がくっつくのを防ぐ為に菜箸でかき混ぜます。この時に、しつこく強く混ぜすぎると麺は切れてしまいますし、でんぷん質が出やすく口当たりの悪い食感になりますので注意が必要です。優しくゆっくり混ぜることが秘訣になります。
茹で時間の調整
茹で時間の目安は、パッケージに記載された時間を基本としてください。ですが、状態が変化しやすい生パスタの場合、その状態に合わせて茹で時間を調整する必要があります。時間はしっかりと把握し、前後で味見を行いながらベストな茹で方を模索しましょう。
ここで心得るべき点は、芯を残すアルデンテの茹で方は生パスタに不向きという事を覚えておく事です。アルデンテは麺の歯応えを残してくれますが、もともと弾力が強いのが生パスタですから、茹で時間を短くすると生煮えのように硬い食感になります。
まとめ
今回の秘訣は、下準備からすでに始まっています。茹で方を学ぶだけでなく、下準備の仕方プラス生パスタの特性も掴むことで、一層美味しいパスタをマスターする事ができるでしょう。
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