夏に売れるラーメンとは?“涼”と“食感”を演出する夏季限定麺のつくり方

夏に売れるラーメンとは?“涼”と“食感”を演出する夏季限定麺のつくり方

高温多湿な夏はラーメン店にとって客足が遠のきやすい季節。しかし、消費者の嗜好を的確にとらえ、季節に合った「夏麺」を提供すれば、夏こそチャンスになる可能性もあります。この記事では、製麺所との連携を活かし、夏に最適な麺の設計・導入の具体策を、ステップ形式で解説します。冷やしメニューや夏季限定商品を導入したいと考えているラーメン店主の方は必見です。

目次

  1. 夏にラーメンの売上が落ちやすい理由とは
  2. 夏向けラーメンに適した麺の条件
  3. 製麺所と連携した“夏麺”開発の進め方
  4. 夏季限定麺の導入と売れる工夫
  5. まとめ

1. 夏にラーメンの売上が落ちやすい理由とは

夏は気温の上昇に伴い、ラーメンの来店数が減少しやすい時期です。熱いスープ、油の多いトッピング、こってりした口当たりは、夏の食欲低下と相まって“重たい料理”として敬遠されがちです。特にランチ需要は冷やしうどんや冷やし中華などのさっぱり系に流れやすく、ラーメン店にとっては構造的なハードルとなります。

ただし、「ラーメン=熱い料理」という先入観を逆手に取り、涼やかさと食べやすさを追求した“夏のラーメン”を打ち出せば、逆に話題性と差別化のチャンスになります。

2. 夏向けラーメンに適した麺の条件

夏に求められる麺には大きく3つの要素があります。第一に「のど越しのよさ」。高加水で表面がなめらかな麺は、冷水で締めたときに清涼感ある食感を演出できます。

第二に「冷やしても崩れないコシ」。通常の温麺用では冷水にさらした際に腰が抜けやすいため、加水率や熟成工程の調整が重要です。

第三に「見た目の涼しさ」。透明感のある中細ストレート麺や平打ち麺などは、視覚的にも涼しさを演出できます。もち小麦を練り込むことで歯切れの良さや弾力を加える工夫も効果的です。

3. 製麺所と連携した“夏麺”開発の進め方

夏季限定の冷やしラーメンを導入する際には、製麺所との連携がカギを握ります。まず、スープとの相性や狙いたい食感、加水率などの方向性を明確に伝えることが重要です。

たとえば、柚子塩スープを使いたい場合、香りを活かすために中力粉と高加水麺の組み合わせが適しています。平打ち・中細麺などの形状や、冷水での締まり具合も実際の提供シーンを想定して調整しましょう。

製麺所によっては試作段階から食味テストや茹で時間、冷水後の弾力維持などにも対応してくれるため、緻密なテストを繰り返すことで夏限定メニューの完成度が格段に高まります。

4. 夏季限定麺の導入と売れる工夫

せっかく開発した夏麺も、メニューの見せ方を誤ると埋もれてしまいます。「夏限定」「爽快」「冷たい」といった季節性のあるキーワードをビジュアルに盛り込むことが重要です。

また、「製麺所と共同開発」などの背景ストーリーを添えることで、差別化や訴求力が高まります。ポスターや券売機表示だけでなく、スタッフの口頭説明やSNSでの発信も活用しましょう。

さらに、初めて導入する場合は数量限定・期間限定として希少性を演出するのも有効です。試食やレビュー投稿を通じてリアルな感想を蓄積し、次年度以降の改善にもつなげられます。

5. まとめ

ラーメン店にとって夏は売上が落ちる季節と言われがちですが、冷やし系・清涼系の「夏麺」を開発すれば、むしろチャンスに変えることができます。

その鍵となるのが「麺づくり」です。製麺所との連携によって、スープとの相性・視覚演出・オペレーション効率まで考慮した麺を設計することで、夏だけの魅力的な一杯が実現できます。

お客様が“夏こそ食べたい”と思えるような、季節を感じるラーメンづくりに、ぜひ麺から挑戦してみてください。

菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。

株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。

公式サイト

http://www.kannoseimen.com/