HACCPの重要管理点とは

HACCPとはHazard Analysis and Critical Control Pointの頭文字を取って記載しますが、HA(危害分析)と、CCP (重要管理点)に分けることができます。では、今回はCCP(重要管理点)について見ていきましょう。

■CCPとは

HA(危害要因分析)を行った結果、危害要因を除去または許容レベルまで低減するのに管理可能かつ不可欠なポイントを指します。

例としてカレーの製造工程でいいますと、原材料の仕入れ・保存・カット・油炒めの工程が危害とみなされ、煮込みの加熱=殺菌がCCP(重要管理点)となるので、温度・時間を継続的に監視し記録しなければならないことになります。

上記の例からわかるように、危害要因分析を行った結果、特に厳重に管理しなければならない製造工程はどこになるかを見つけ出し、ここの管理が適切にできていないと、人の健康に被害を及ぼす可能性のある製品が製造されることになります。この工程の管理を厳重に管理することにより食の安全を担保します。

■PPとCCPの違い

PPとCCPが混乱していることが多くあり、PPは一般的衛生管理でCCPは重要管理点と訳されています。では、その違いはどこにあるのでしょうか。

加熱調理をする前の作業では、製品を殺菌したり、細菌が入らないよう洗浄しますが、これは劇的ではありません。しかし、やらないと問題を引き起こしかねないので加熱殺菌前の工程はすべてPPとなります。

加熱調理製品では75℃という温度に達すれば、食中毒菌は死滅します。この危害の防止法はCCPになります。

チルドの製品ならば一般的に10℃以下にまで冷却してからパックすることになるのですが、冷却をする場所が不衛生だと、せっかく殺菌したのに菌を付着させてしまうことになります。そのためにも冷却室は清潔にしておかなければなりません。しかし、劇的に危害を防止することはできない。ですが、何もしなければ危害に結びついていくことになる。劇的にはならないが清潔にすることが重要となり、これはPPになります。

パッケージをして後、金属探知機を通す場合金属異物が入っていればはじき出すことになるので、これは劇的に近くCCPとなります。

このように、PPとCCPは劇的に危害を食い止めるか、やらないと危害に結びつくのかという判断になります。

■まとめ

今回は、HACCPの中でもCCP(重要管理点)に着目してお届けしましたが、飲食に関わる事業者としては危害要因の除去または許容レベルまでの低減は提供する側として最も重視すべき点といえるでしょう。

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