冷凍食品を解凍する方法として、常温解凍や低温解凍、流水解凍、また、電子レンジを使用する急速解凍がありますが、どの方法が最も適した解凍方法なのでしょう。
解凍方法を間違えると、せっかく保存された風味や味わいなどが失われる可能性があるので、解凍したい食品によって適した解凍方法を選択する様にしましょう。
解凍方法の種類とそれぞれの特徴
解凍方法には常温解凍、低温解凍、流水解凍などの緩慢解凍、そして電子レンジで熱を加え一気に解凍させる急速解凍があります。
・常温解凍
常温解凍は冷凍庫から冷凍食品を取り出し、常温のまま一定時間置いて解凍する方法です。
ただし夏場など、食中毒の危険性などがあるため、傷みやすい食品の場合はこの解凍方法は向きません。
・低温解凍
低温で安定した冷蔵庫で解凍するなど、品質を落とさず解凍が可能な方法です。
生鮮品の解凍に適した方法ですが、時間がかかる部分がデメリットと言えます。
・流水解凍
解凍したい冷凍食品をビニール袋などに入れ、密閉させた状態で流水に晒して解凍する方法です。
熱伝導率の高い液体を利用するため、素早く解凍させることができます。また、低温解凍より解凍時間が早いので、厚みのある肉の塊や、魚介類などの生鮮品の解凍に適した方法と言えるでしょう。
・急速解凍
電子レンジによる急速解凍は手早く簡単に解凍できる部分がメリットですが、均一に解凍することが難しい場合もあるのでムラが生じることもあります。
・加熱解凍
加熱調理を行いながら解凍する方法で、凍ったままで煮たり焼いたり、炒めるなどの調理過程においた解凍です。
最も気を使う常温解凍に適した食品は?
常温解凍は食品によって衛生上の観点から危険と判断されることもあるので、特に生の肉類や魚介類などには適さない方法です。
常温解凍に適した冷凍食品とは、解凍してそのまま口に運べる食品や、解凍しても品質には影響がでにくい、次のような食品と言えます。
・加熱調理した食品(惣菜類)
・加工品(油揚げ・塩辛など)
・薬味(にんにく・しょうがなど)
・菓子類(大福・スポンジケーキなど)
他、茹で枝豆やソース、タレなども常温解凍に適していますが、長時間常温に置かないように注意しましょう。
解凍した食品はなるべく早く食べること
室温が20~25℃くらいであれば、細菌などが繁殖しやすい温度帯ですし、特に夏場は室温が高くなりやすく食中毒などが発生する危険性もあるため注意が必要です。
また、一旦、解凍した冷凍食品を再度冷凍庫で凍らせるという人もいますが、家庭の冷凍庫でゆっくりと凍らせると食品の組織が破壊され品質が損なわれてしまいますので行わない様にしましょう。
解凍した食品はなるべく早めに食べることが望ましいと言えるでしょう。