飲食店で冷凍惣菜を提供する際には、適正な価格設定と利益確保のために原価計算を正確に行うことが重要です。原価計算は、仕入れコストや人件費、設備費用などを考慮しながら利益率を確保するための指標となります。本記事では、冷凍惣菜の原価計算について詳しく解説します。
目次
- 原価計算の基本的な考え方
- 原価に含まれる主な項目
- 原価率と価格設定のポイント
- まとめ
1. 原価計算の基本的な考え方
冷凍惣菜の原価計算では、まず「材料費」「人件費」「経費」の3つの要素を明確にします。これらのコストを合算した金額をベースに、利益率を考慮して販売価格を決定します。
最も基本的な式は次のとおりです:
原価 = 材料費 + 人件費 + 経費
さらに、販売価格を決定する際には以下の式が使われます:
販売価格 = 原価 ÷(1 – 原価率)
例えば、原価率を30%に設定する場合、原価が300円であれば販売価格は約428円となります。
2. 原価に含まれる主な項目
冷凍惣菜を作るために必要なコストは以下の通りです。
① 材料費
・主材料費(肉、魚、野菜など)
・副材料費(調味料、付け合わせなど)
・包装資材費(容器やシールなど)
材料費は最も重要な要素であり、仕入れ先やロット購入によってコスト削減が可能です。また、冷凍保存に適した食材選びも重要になります。
② 人件費
調理、包装、検品などにかかる作業時間を時給ベースで換算します。特に冷凍惣菜は加工工程が多いため、人件費の割合が高くなることがあります。
③ 経費
・光熱費(冷凍庫の電気代など)
・設備費(冷凍機器のメンテナンス費用)
・輸送費(仕入れと配送)
・広告費(販促用チラシやウェブ広告)
これらの経費は直接的には製造に関わらないものの、利益を圧迫する要因になるため注意が必要です。
3. 原価率と価格設定のポイント
冷凍惣菜の販売価格を決定する際は、原価率を基準にします。一般的に飲食業界では原価率30%前後が目安とされていますが、冷凍惣菜の場合は包装や冷凍設備費用が加わるため、原価率を35〜40%程度に設定するケースもあります。
価格設定のポイントは以下のとおりです。
1つ目は、顧客ターゲットに応じた価格設定です。高品質を売りにする場合は価格を高めに設定し、リーズナブルな惣菜を提供する場合はコスト削減を重視します。
2つ目は、セット販売による価格調整です。冷凍惣菜は単品ではなくセット販売することで単価を上げると同時に顧客満足度も高められます。
3つ目は、キャンペーンや割引を活用した売り上げ増加です。一時的に利益率を下げても、リピート率を向上させることでトータル収益を伸ばします。
4. まとめ
冷凍惣菜の原価計算は、材料費や人件費、経費などの要素を正確に把握することから始まります。特に包装資材費や冷凍保存費用など、通常の惣菜とは異なるコスト要因を考慮することが求められます。また、適切な原価率を設定し、利益を確保しながら顧客満足度を高めるための価格戦略を立てることも重要です。
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