開業前に考えておきたい 飲食店の経営戦略 

飲食店の開業を考えているが、商売をうまく軌道に乗せるにはどうしたらいいかわからない、と不安を抱えていらっしゃる方も少なくないでしょう。飲食店経営において失敗の回避率を高めるような基本的な手法があるとすればそれはどのようなものなのか、考えてみましょう。

抑えておきたい「マーケットイン」の視点

まず、飲食店経営を順調に続けていくために必要なこととは何でしょうか。

真っ先に思い当たるのは「お客様においしい食べ物を提供する」ということでしょう。これをもう少し掘り下げて考えてみます。いくら「おいしい食べ物」とはいえ、お客様にあまり需要がないメニューだとすれば、あまり売れないのではないでしょうか。

例えば、味にかなり自信があるかき氷を真冬の北海道で販売するとした場合、いくらおいしくともあまり買ってくれないだろうと予想がつきます。このことから、飲食店経営の観点では、「味に自信のあるメニュー」以上に「お客様が食べたいと思うメニュー」を提供することがより重要であると言えます。

これは「マーケットイン」という概念に基づく視点です。売る側の都合ではなく、買う側すなわちお客様側の要望を叶えるようなビジネスやサービスを行う、というのがマーケットインであり、これを取り入れることにより市場や消費者ニーズを広く捉えた経営方針につなげていくことが可能となります。

マーケットインの考え方を先の真冬の北海道の例に当てはめれば、「暖かいものを食べたい」というお客様のニーズに合わせたほうがより多くのお客様を集められる、というわけです。

では、このマーケットインの視点を身に着けるにはどうしたらいいでしょうか。まず、自分を客の立場に置き「どういったお店なら入りたいか」「どういった食事をとりたいか」など、お客様の視点からお店の経営スタイルについて想像を巡らせていくことが第一歩でしょう。

このような思考に慣れてきたら次は、個人ではなくより多くのお客様の視点に立つような考え方へとシフトしていくのがベストです。人にはそれぞれ個性があり好みもさまざまですから、個人的好みに特化して合わせると似た好みを持つ限られたニーズにしか応えられません。しかし、より多数の意見を総合的に捉えた視野に立てば、より多くのニーズを捉えられることになるわけです。

・今、世間ではどのようなスタイルの飲食店やメニューが求められているのか? 
・店を構えるなら場所はどこにすればいいのか? 
・そのエリアにある他の飲食店の種類や傾向と照らし合わせて、どのような店なら売上を出せるのか?

以上のような事がらをマーケットインの観点をふまえて開業前に熟考しておくことが、飲食店の経営戦略には欠かせない部分と言えるでしょう。

絶対に避けたい「プロダクトアウト」的思考

飲食店経営において気を付けておきたい点は、マーケットインの対極ともいえるプロダクトアウトの思考です。

これは、売る側すなわち経営者側の都合や要望のみに沿った経営に当たります。経営者がいくら「真冬の北海道でかき氷屋を開きたい!」と熱望していても、それが「暖かい食べ物がほしい」という消費者側のニーズを無視している限り、大した売上は望めないでしょう。

経営経費ばかりがかさみ、遂には商売が続けられなくなってしまうという事態を招きかねません。このような状況に陥らないためにも、まずマーケットイン優先を心がけ、経営側の都合や希望はその次に、という姿勢が失敗しない飲食店経営には大切だと言えるでしょう。

まとめ

以上のように、飲食店開業にはまずマーケットインの観点に立った経営戦略を充分に練っておくべき、ということを見てきました。

ここで飲食店開業をご検討の皆様に「メニューに麺類を取り入れてみては?」と提案させていただきます。麺類は古くから洋の東西を問わず広く人々に親しまれてきた食材であり、上で述べたマーケットインの概念に合致していると言えるでしょう。

株式会社カンノには、麺類を作り続けて40年以上の確かな実績がございます。皆様のお店のご発展に、カンノの麺にお手伝いの機会を与えていただければ幸いです。