昨今、世界情勢の影響もあり、これまで持ち帰りを提供していなかった飲食店も料理の持ち帰りを始めるお店が多くなりました。今回の記事では、料理、特に麺類のお持ち帰りを始める前に気を付けてもらいたい事を中心にお伝えします。
持ち帰り提供で最大の注意点は食中毒
お持ち帰りを始める際に、意識して欲しい最大のポイントは”食中毒”です。万が一、自分のお店から食中毒患者を出してしまったら、まず行政からお店の営業停止処分が下ります。これにより、収入は当然ゼロになります。
また、食中毒を出してしまった事でお店の評判は落ち、被害に遭われたお客様への賠償金の支払いで経営が一気に傾いても不思議ではありません。特に、気温の高くなる季節には注意してもしすぎる事はありませんので、しっかりと気を配って行きましょう。
食中毒を防ぐには?
20℃から50℃。これだけ聞いて、何の温度かお判りになりますでしょうか?実はこれは、
食中毒を引き起こす菌が最も増殖しやすい温度なのです。お弁当やお惣菜もそうですが、
麺類も、茹で上がってこの温度になった物をそのまま店頭に並べていては、菌が増殖するリスクは高まる一方です。
それを防ぐためには、調理した料理を冷蔵庫で冷却するか、店頭でお客様の注文を受けてから調理するかのどちらかが必要になります。冷やさなくても食べる前に加熱すれば菌は死滅するとお思いの方も居るかも知れませんが、菌の中には100℃以上の環境の中でも生きられる物もあるため、安全とは言いがたいのです。
ラーメンやうどんなど、アツアツの物を食べてもらいたい料理の場合、冷却するという事に心理的な抵抗がある方も居るかも知れません。そこで、「お持ち帰りして、召し上がる前に再加熱してください。」と、一言添えて販売するか、もしくは、注文を受けてから調理をして熱いままお渡しするのであれば、「出来るだけ早くお召し上がりください。」と添える事で、最悪の事態は避けられます。
万が一のための食中毒保険
これまで述べてきた点に気を付けても、残念ながら食中毒が発生する可能性はゼロではありません。万が一のために入っておくと安心なのが、食中毒保険です。食中毒保険には主に2つの役割があります。
〇生産物賠償責任の補償
発生してしまった食中毒の被害者となったお客様へ支払う賠償金です。これがある事により、倍書金が支払えないという事態を避ける事が出来ます。
〇食中毒見舞保険金
営業停止期間の間、お店に支払われる見舞金です。これを基に、お店の再開に備える事が可能です。
特に麺類のお持ち帰りで気を付けたい事
麺類は、汁なしの混ぜ麺等を除いて、麺とスープが一緒になった料理です。しかし、スープに麺が浸っていたままでは、菌が繁殖しやすく、またそれ以前に麺が伸びてしまい、風味が損なわれるというデメリットがあります。それらを回避するためには、麺とスープを別々の容器に入れて販売する、と言った配慮が必要となります。
まとめ
今回は、飲食店がお持ち帰りを始める際に最大の注意すべきポイントである食中毒についてお伝えしました。お店の継続のためにも、そして何より、お客様の安全のために、しっかりと取り組んで行きましょう。
菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。