【はじめに】
このサイトをご覧の方には、ラーメン、パスタ、うどん、そばなどの麺類で飲食店の開業を考えている方もたくさんおられるかと思います。
今回は、「漠然と開業したいという気持ちはあるけど、何をどうすればいいのか全然分からない」という方向けに、開業までの流れの一例を紹介します。
開業スケジュールを立てる時、参考にしていただけると幸いです。
【開業までの流れ】
ここでは、ラーメン店を例に挙げます。
開業までの流れは下記の通りです。
①ターゲット顧客を決める
②ターゲットに合った立地をリサーチする
③資金計画を立てる
④利益計画を立てる
⑤食品衛生法に基づく営業許可を得る
一説では、日本には最も数が多いコンビニ「セブンイレブン」を超える店舗数のラーメン店があると言われています。
それくらい参入者が多い業界なので、新しいラーメン店の約4割が開業1年以内に閉鎖されているというデータもあります。
だからこそ、いろんな人に食べてほしいという漠然とした思いではなく、まず「どんな人に食べてほしいか?」ということを突き詰めて考えてから、開業スケジュールを立てる必要が出てきます。
ターゲットをしっかり決めたら、それに合った立地を探します。
例えば、「大学生向けラーメン店」なのに、店舗の近くには大学ではなく高齢者施設ばかり…となると、来店者はあまり見込めません。
ラーメン店が成功するかどうかは、ターゲット層と立地が大きく関わってきます。
「どんな人向けのラーメン店か」を決めると、ある程度「どんな店を作りたい」という理想が見えてくるのではないでしょうか。
その理想を実現するために、どれくらいの資金が必要なのか、その資金はどこから調達するのか、一月の来客数がどれくらいなら利益が見込めるか…など、リアルなお金の計算をします。
大抵の場合、店舗開業は100万単位・1000万単位の資金が必要で、それをすべて自分の貯金から払える人は少ないため、公的融資(公的機関が行っている融資)などを活用して資金を調達します。
もちろん、お金を借りたら返さなければいけないので、利益、借金返済、今後長く経営していくための資金を計算します。
ここまで具体的な計画が固まったら、店舗の図面を持ってお近くの保健所に行き、営業許可を得たい旨を伝えます。
それで衛生面の問題を指摘されなければ、書類を書いて営業許可を申請します。
地域や担当の検査員によって検査の厳しさは変わってきますが、通常は1カ月くらいで営業許可が下ります。
これら、一連の準備に加え、材料・機材選び、実際の店舗作り、従業員の募集などをすれば、晴れてあなたもラーメン店の店主です。
【最後に】
今回は、麺類を販売する飲食店の中から、ラーメン店を例にとって開業までの流れをまとめました。
実際の店舗で食品を販売するわけですから、場所選びから営業許可を申請するまでやることがたくさんあります。
麺の飲食店開業をお考えの際は、月単位、年単位でスケジュールを立てて行動に移すことをお勧めします。