コロナ禍を契機にテイクアウトの需要が高まる中、ラーメン店でも「お持ち帰り麺」や「冷凍ラーメン」といった形で、自宅でも楽しめる商品開発に取り組む店が増えています。しかし、ラーメンという料理は「出来立て」の味わいが命ともいえる一品。だからこそ、家庭であっても店の味をできるだけ忠実に再現できる工夫が求められます。この記事では、ラーメン専門店が“お持ち帰り麺”を導入する際の重要ポイントを、段階的に解説します。
目次
- お持ち帰り麺に適した麺の特徴とは
- 冷凍・冷蔵の違いと保存性の設計
- スープと具材の分離と個別包装の工夫
- 家庭での調理の簡便性をどう設計するか
- ブランディングと販促の連動
- 製麺所との連携で広がる可能性
- まとめ
1. お持ち帰り麺に適した麺の特徴とは
店舗用の麺とお持ち帰り用の麺は、設計思想が異なります。お持ち帰りでは、時間が経っても劣化しにくく、家庭でも安定して茹でられることが重要です。例えば、多加水のモチモチ麺や、ゆで時間に幅がある中太ストレート麺は、冷凍耐性があり家庭でも扱いやすいため、お持ち帰りに適しています。製麺所と連携して“持ち帰り専用の麺”を開発することで、ブレない品質を保つことが可能になります。
2. 冷凍・冷蔵の違いと保存性の設計
お持ち帰り麺の商品化には、保存方法の選定も重要です。冷蔵なら生麺の食感が保たれますが、賞味期限が短くなります。一方、冷凍麺は日持ちしますが、冷凍時の劣化を考慮したレシピ設計が必要です。スープも同様で、冷凍保存前提であれば、香味油とスープベースを分けて保存するなど、品質劣化を防ぐ工夫が求められます。
3. スープと具材の分離と個別包装の工夫
ラーメンは構成要素が多いため、各パーツを分けて包装することで、再加熱や盛り付けの自由度が増します。スープは真空パック+冷凍、具材(チャーシューやメンマ)は冷蔵・冷凍での個別包装がベストです。梱包資材の工夫も必要で、耐熱パウチや保冷材の同封など、家庭での取り扱いが簡単であることもポイントです。
4. 家庭での調理の簡便性をどう設計するか
お客様が再現する調理工程は、簡潔かつ明瞭であるべきです。「沸騰した湯で麺を3分茹で、スープを湯せんで5分温める」など、失敗しないレシピ設計とマニュアル作成が重要です。また、調理動画をQRコードで提供するなど、デジタルツールを活用すれば、より多くの顧客が安心して購入できます。
5. ブランディングと販促の連動
“お持ち帰り麺”は単なる物販ではなく、店のブランドを家庭に届ける「体験の延長」です。店舗でしか食べられない味を自宅で再現できることで、顧客のブランド体験が深化します。SNSでの調理例投稿や、LINE連携でリピーター限定クーポンを配信するなど、販促施策と連動することでリピート率が向上します。
6. 製麺所との連携で広がる可能性
テイクアウト麺の品質を安定させるうえで、信頼できる製麺所との連携は不可欠です。家庭用に向いた配合やサイズ、冷凍耐性など、製麺所の技術的知見を活かすことで、店舗の味を損なわない“冷凍・冷蔵用麺”が実現します。OEM生産や専用パッケージ開発など、ブランドとしての展開も視野に入れることが可能です。
7. まとめ
ラーメン専門店が「お持ち帰り麺」を商品化することは、単なるテイクアウト対応にとどまらず、新たな収益モデルの構築や、ブランドの家庭進出という意味を持ちます。
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