様々な野菜や豚肉などの、トロリとしたあんの下から、熱々の中華麺をすする瞬間はたまらないものです。五目あんかけラーメンと聞いて皆さんのイメージする料理は同じような感じでしょう。しかし、人によってはそれは広東麺で、あんかけラーメンとは違うものであると主張する方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
五目あんかけラーメン・広東麺・サンマーメンは何が違う?
五目あんかけラーメンと広東麺、サンマーメンは、中華麺の上にあんをまとった具材が乗っており、スープ自体にとろみが付いていることから、同じ料理のように思われます。
3者のうち、一つだけ大きな違いがあるのはサンマーメンです。その違いはトッピングされている具材で、野菜が細く切られているところは五目あんかけラーメンと広東麺との異なる点だと言えるでしょう。
ただ、五目あんかけラーメンと、広東麺に関しては、明確な違いはありません。そのため、提供するお店によって、その呼称は決められています。
広東と地名が付くため、中国南部にある広東省発祥かと勘違いされがちですが、その呼び方は日本で付けられたものです。海外では通用しないので注意が必要です。
また、お店によっては、塩ベースのものを五目ラーメン(五目そば)、醤油ベースのものを広東麺というように、呼び方を変えているお店もあるようです。
五目あんかけラーメンの特徴
五目あんかけラーメンによく使われる具材は、豚肉、むきえび、イカ、ウズラの卵、きくらげ、にんじんなどです。
スープ自体は塩やごま油を使うシンプルなもので、片栗粉を溶かし入れることで、とろみを付けます。スープに入る具は、湯通しした野菜や下処理した魚介類、肉を油でサッと炒めます。
それをさらにスープと煮込みながら、醤油、オイスターソースなどを入れて味を整えます。別で茹でておいた中華麺を、途中でスープに入れて具と一緒に煮れば完成です。
なぜ中国の地名が料理に?
日本人は、諸外国から伝わった料理をアレンジして自分たちの好みに合わせて食べてきました。愛知県名古屋市発祥でありながら、台湾ラーメンとネーミングされるように、その国の食文化に日本のアレンジを加え、独自の食文化へと変えていくのです。
広東麺も発祥とされる時期など詳細は不明ですが、広東という地名がいつしか日本の麺料理の呼称として広東麺というメニュー名が生まれたのです。
サンマーメンの特徴
サンマーメンは神奈川県横浜市の中華料理店で生まれたとされる横浜ご当地ラーメンです。新鮮で活きのよい具材を使った麺料理という意味があり、主な具材は、もやし、豚肉、にんじん、季節の青菜などで、それらを細切りにしたのが特徴です。
サンマーメンのルーツは、物資が少なかった時代、お店の料理で余った食材や、見習いが野菜の千切りを練習した食材を利用したまかないを中華料理店で食べていたことが発祥とされています。
まとめ
五目あんかけラーメンと広東麺は同じような料理であり、サンマーメンは具材が細切りである程度の違いです。味付けにはこれといった決まりはないので、提供するお店によってその違いが楽しめそうです。
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