栄養価の高い冷凍食品いかがでしょう!

冷凍食品は栄養があるのだろうか。利用者の方は、一度は考えたことがあると思います。その疑問の回答は、「冷凍食品は栄養価が高い」といわれています。それにはいくつかの食品処理の仕方に鍵があります。それでは、冷凍食品が栄養価を保つ為の加工過程についてご紹介していきましょう。

冷凍食品の栄養価について

冷凍食品に使用される野菜や肉・貝類・きのこ類などは、それぞれ旬と言われる時期に収穫し、商品として加工し、急速冷凍、包装、低温保存され出荷されます。収穫時期とその重要性をいくつか取りあげてみましょう。

〇ほうれん草
ほうれん草にはビタミンCが含まれていますが、12月に収穫されたものと9月に収穫されたものを比較しますと、12月のものが4倍も多いのです。

〇ブロッコリー
ブロッコリーもビタミンCが含まれています。3月ものと8月ものとでは、3月の方が4倍も多く含まれています。

〇人参
人参にはカロテンが含まれています。8月収穫ものと1月収穫ものでは、3月ものが8月のものより4倍も多く含まれます。

この他の野菜も言うにおよびません。収穫時期によって栄養価が大きく変わってくるので旬と呼ばれる時に収穫します。

処理法で栄養価が更に上昇

食品処理はいくつかの工程を経て冷凍保存され出荷をまちます。工程をみてみましょう。

1.前処理をします。
2.急速冷凍をします。
3.適切に包装します。
4.品温を-18°C以下で保管します。

4つの工程を経て品質や栄養価を保持します。

更なる栄養価の保持と増加

〇前処理
殆どの野菜は自身の内に酵素を持っています。収穫後、常温や冷蔵のまま放置すると、この酵素が働いて野菜の構成成分を変化させ、色、味、風味、食感を損ないます。この酵素が働かないようにする為、お湯に浸漬させて加熱します。

この処理法をブランチング処理と言います。加熱は調理の時ほど時間はかけず短時間で行います。この様にすることで品質と栄養価を保持します。

〇急速冷凍
ブランチング処理の後、直ちに野菜は水冷して凍結します。ここでのポイントは急速に冷凍することです。その冷凍で初期の栄養価を保ちます。冷凍後 -18°C以下で保存がなされ品質管理されます。

野菜の内、3分の2は冷凍をすると栄養価がアップします。ポイントは急速冷凍ですが、以下は実例です。
・ブロッコリー:ビタミンCとルテインが増加、βカロテンは4倍になります。
・人参:ビタミンCとポリフェノールが増加、βカロテンは2倍になります。
・小松菜:ビタミンCが増加します。

その他にも、きのこ類を凍結させると、特にシイタケ、プナシメジなどはグアニル酸が増加するという報告があります。しじみを冷凍するとアミノ酸の一種であるオルニチンの含有量が4倍以上増加すると言われています。

冷凍食品にひと手間

例えば、餃子などの冷凍食品を家庭で食べる時、ねぎを沢山入れて、ゴマ油をたらすという、ひと手間加えるだけで栄養バランスがとれたものになります。

冷凍食品が健康に悪いのではというのはひと昔前の話です。ですが毎日過度に食べると健康には良くありません。冷凍食品自体は栄養価の高いものが多いのですが、肉類や炭水化物などが多いものもあるので、適度にバランスが偏らないように気をつけて頂きましょう。

まとめ

冷凍食品には栄養価があり、保持され、向上されるよう工夫や加工がなされています。特別な処理加工された冷凍食品、疲れて帰宅した際や、弁当のおかずにご利用下さい。

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