中華麺と聞くと、「中国と同じ麺なのだろう」という考え方が一般的でしょう。「日本の中華麺」は、中国由来ではありますが明確な違いがあります。今回は知られざる中華麺の歴史と、その違いについてご紹介いたします。
中国の麺歴史
中国の麺の始まりは、紀元前200年ごろだと言われています。小麦(西アジア原産)がシルクロードを通して中国に伝わり、小麦を麺に加工したのが始まりです。また地域により麺の形状が変わることも面白く、具材が多いのが特徴です。
中国のラーメンの重要度は、具材>麺>スープだと言われており、具材が麺の商品名になっていることも多く見受けられます。麺にこだわっていないため、麺も手延べそうめんのように伸びやすいのが特徴と言えるでしょう。
麺はパフォーマンスの一部として定着!?
刀削麺は、水で練った小麦粉の生地を刃物で削いでお湯でゆでるものです。現在もこの製法はパフォーマンスとして定着しており、初期からその姿を変えずにいます。日本では「西安刀削麺」として、辛いスープに入れたものが発祥とされています。
日本の中華麺史
日本の中華麺の始まりは1488年が始まりとされ、この時に出された「経帯麺」はかんすいが使われており現在の中華麺のレシピと同じものでした。1697年に、”黄門様”として有名な水戸光圀が日本人として初めて中華麺を食しましたが、この時はまだ庶民に広がることはありませんでした。
開港によって広まる中華麺
1859年に鎖国は終わり開港されて、多くの麺文化が日本に輸入されました。開港から47年が経ち大衆中国料理店が広がり、1910年に初めてラーメン専門店が出来て、日本にラーメンブームが起こりました。お店の数は現在24,000軒以上となりました。
店舗により中華麺を得意とするところ、麺の種類が豊富なところ、スープや具材にこだわっているところなど、様々なバリエーションとこだわりや個性がぶつかり合い競い合っています。日本のラーメンは現在も、品質・味・麺ともに進化を続けています。
天然かんすいについて
かんすいの起源は、中国内モンゴル地区にある湖で見つかりました。地元の方が小麦粉に混ぜたところ小麦粉のグルテンに反応し「コシの強い麺が生まれた」とされています。
中華麺のコシに関わる「かんすい」ですが、日本では「天然かんすい」は長らく使用不可となっていました。その理由は、戦後の混乱期に粗悪品のかんすいが使われたからです。その為、食品衛生法で”かんすいは基準を満たす合成化学品に限る”と規定されるに至りました。
それから長い時を経て、中国内モンゴル自治区で天然のかんすいが再発見され、関係者の粘り強い努力によって再び、天然かんすいが日本でも使える様になりました。
まとめ
ラーメンによく使われる中華麺には、長い歴史と伝統的な意思が受け継がれ、現在に至ります。菅野ではその伝統と意思を理解して、新しい麺の開発や挑戦を続けたいと願っています。
菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。