昨今の時代情勢で営業自粛などを余儀なくされ、外食産業では大きな打撃となりました。その中でテイクアウト需要が高まりましたが、麺類はテイクアウトに向いていないという課題があります。今回は麺類のテイクアウト対応で抱える課題と対策について解説します。
麺類のテイクアウトの課題
麺類が主要商品の店にとって、テイクアウト需要に対応できないことは死活問題と言っても過言ではありません。テイクアウトに向かない理由は、品質の低下です。特にスープのある商品は、劣化ともいえる下記に示すような品質の低下を避けなければなりません。
〇スープが冷める
〇麺が伸びる
〇麺がくっつく
〇スープがこぼれる
〇温め直しが面倒
課題解決への取り組み
麺が伸びないようにスープと麺を分けて持ち帰る方法があり、セパレートタイプの容器を用いる方法と、スープと麺を個別に袋詰めする方法があります。麺のくっつきを防ぐには油を絡めるのが効果的です。どちらも、高温で持ち帰るには特殊な容器が必要となります。
温め直しの方法にも工夫が必要です。スープと麺を一つにまとめて温めるか、別々に温めるかに分かれます。また、電子レンジ対応の容器で加熱する方法や鍋を使う方法も考えられます。いずれにせよ、手間と時間がかからない方法で提供することをおすすめします。
テイクアウトに適した商品開発
伸びにくい麺にするために加水率を上げる方法があります。しかし、その場合は麺のコシが弱く風味も弱くなってしまいます。この課題を解決する方法として、スープの少ない商品への転換をおすすめします。商品の例として「混ぜそば」や「油そば」などがあげられます。
温めなおしに手間や時間がかかることを逆手に取ることも可能です。「自宅でラーメン屋さん」と題して、簡単な調理体験ができる食材セットとして提供する方法です。調理手順の説明書にアレンジレシピなどを添えて、リピートに繋げることも可能と言えるでしょう。
新商品には営業許可
これまで店内で販売してきた商品のテイクアウトは、開業時の営業許可の範囲内とみなされます。しかし、店内メニューで掲載のない新商品をテイクアウトとして販売する場合は、改めて営業許可が必要になる事があります。
簡単な調理が必要となる商品では、食品衛生法に準じた許可が必要になる場合があります。許可申請が必要か否か自身で判断せず、最寄りの保健所へ問い合わせるといいでしょう。許可証の発行には時間がかかるので注意が必要です。
まとめ
外食産業において今後も、テイクアウト需要に対応して行くことは必要不可欠と言えるでしょう。新商品を提供することで、新しいブームを創ることも可能と言って過言ではありません。麺業界が麺のように細く長く、外食産業で生き残れるよう健闘をお祈りします。
菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。