HACCPとアレルギー原因物質(アレルゲン)

HACCPとアレルギー原因物質(アレルゲン)

食の安全を確保するための取り決めであるHACCPが義務化されてしばらく経ちます。HACCPには、アレルギー原因物質(アレルゲン)の混入を防ぐという役割もあります。今回はその部分を詳しく解説します。

HACCPとは

もう、日本でもすっかり定着した感のあるHACCP(ハサップ)ですが、ここでもう一度、どの様な物なのかおさらいしておきましょう。HACCPとは、Hazard、Analysis、Critical、Control、Pointの5つの言葉の頭文字を繋げた造語です。

この5つの言葉は、HazardとAnalysisを合わせて、「危害分析」、CriticalとControlとPoint
の3つの言葉を合わせて、「重要管理点」という言葉になります。危害分析と重要管理点はどちらも、安全な食を提供する為には欠かせない観点であると言えます。

HACCPとは、この2つの観点から、食の生産、搬入、製造、運搬、販売の各工程で異物の混入や細菌の混入などを避け、各工程の危険を取り除くという、極めて重要な役割を持った取り組みであるという事が言えます。

アレルギー原因物質(アレルゲン)とは

アレルギー原因物質、(以後、アレルゲン)とはなんであるかについてもおさらいしておきましょう。アレルゲンとは、人の身体に触れる事で不快な症状を引き起こし、時に命の危険まで生じる物質の事です。

アレルゲンはその種類により、「食物性アレルゲン」、「吸入性アレルゲン」、「接触性アレルゲン」に分類することが出来ます。これらのアレルゲンは、便宜上分けられているにすぎず、例えば、食物性アレルゲンを誤って吸い込んだ事で症状を発症したり、同じく食物性アレルゲンに誤って触れてしまって症状を起こす、と言う場合もあるので注意が必要です。

重篤な症状に陥り易い食物性アレルゲンについては、食品衛生法により、表示が義務づけられています。パッケージに記載が義務付けられている食物性アレルゲンは次に挙げる7品目です。

●乳
●卵
●小麦
●そば
●落花生(ピーナッツ)
●えび
●かに

以上です。次に、表示する事が推奨されている食物性アレルゲンは次に挙げる21品目です。

●アーモンド ●いくら ●キウイフルーツ
●くるみ ●大豆 ●バナナ
●やまいも ●カシューナッツ ●もも
●ごま ●さば ●さけ
●いか ●鶏肉 ●りんご
●まつたけ ●あわび ●オレンジ
●牛肉 ●ゼラチン ●豚肉

以上になります。

HACCPでアレルゲンの混入を防ぐには

先述した、HACCPの危害分析において、アレルゲンの混入は、”科学的危害”に分類されます。中でも重篤なアレルゲンのコンタミネーション(製造過程で異物が混入する事)は消費者の生命にかかわりますので、徹底した管理が必要となります。対策としては二通り考えられます。

対策1.生産ラインを混同している旨をパッケージに記載する。
対策2.その都度、ラインを洗浄してコンタミネーションが発生しない環境を維持する。

当然、簡便なのは、対策1の方ですが、アレルギーを抱えている消費者からは、その商品は選ばれなくなります。対策2を取る場合は、生産を行うごとにラインをきちんと清掃する事が必須となりますが、目に見えない微細なアレルゲンを取り除くことが出来たかどうかを確認するには、専用の検査キットが必要となります。費用は掛かりますが、消費者の安全と起業のブランドイメージを守るためには必要不可欠なものになります。

まとめ

食に対する安全性を求める声は今後ますます強くなることが予想されます。生産者側として出来る事は、異物の混入を防ぐことだけではなく、アレルゲンの混入を阻止して、又はその可能性を表記して、消費者がアレルギー症状を発症するケースを阻止する事です。

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公式サイト
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