【はじめに】
FSSC22000は、2010年にGFSI(世界食品安全イニシアチブ)が作成した、食品安全に関する国際的なマネジメントシステムです。2010年頃から日本でも注目を集めはじめました。
FSSC22000は、
①ISO22000と②ISO/TS22002-1またはPAS223、および③追加要求事項から構成されます。
本記事は、FSSC22000認証のメリットについて紹介します。
【FSSC22000認証の取得手続き】
はじめに、FSSC22000認証の取得手続きについて簡単な説明と、注意事項を紹介します。
認証取得は大きく4つの段階に分かれます。
1つ目はシステムの構築(ISO22000)、2つ目はシステム運用(ISO/TS22002-1またはPAS223)、3つ目に内部監査、4つ目は認証機関の審査となります。
特にISO22000は改定が続けられており、2018年6月に最新版が公表される予定となっています。
注意して頂きたいのは、4つ目の認証機関の審査です。
【注意事項】
お店(企業)はFSSC財団からライセンスを受けた認証機関を選ばなければならなりません。
審査は2段階のプロセスとなっており、第1段階審査はISO22000に基づいたシステム設計を検証します。第2段階審査では、ISO/TS22002-1またはPAS223に基づく、食品安全マネジメントシステムの実施を審査し、トップマネジメントの主張が立証されているかを検証します。
食の安全安心を維持し続けていることを証明するためにFSSCロゴマークの使用が可能です。
但し、認証を行った機関からFSSC財団へ支払う年間料金を、お店(企業)が支払わなければなりません。
また、少なくとも年2回の定期審査があり、そのうち1回は非通知で実施されます。
では、苦労して手に入れたFSSC22000認証のメリットをみていきましょう。
【FSSC22000認証のメリット】
グローバル化が進む現在、FSSC22000の認証を受けることによって、国内外の競合他社との差別化をアピールできると同時に、安心・安全のブランドイメージの向上などが期待できます。また、効率的かつ製造工程の明確化及び統一された管理基準(マネジメント)によって、ハザード分析や不良品・回収品の発生の回避が可能となります。
【最後に】
FSSC22000認証のメリットばかり取り上げましたが、敢えてデメリットをあげるとするならば初期費用です。企業やお店の規模にもよって、数十万~数百万円必要となります。決して安いとは言えません。
しかし、消費者としては、家族や友人には安心して食事を楽しんで頂きたく、FSSC22000のさらなる普及を願います。