冷凍食品の袋がパンパンに膨らんでいるのを見て驚いた、という経験はありませんか。冷凍庫に保管しているのになぜこのような現象が起こるのでしょうか。また食べても問題はないのでしょうか。袋が膨らむ原因と安全性について見ていきましょう。
昇華現象
昇華(しょうか)現象とは、温度の変化によって固体が液体にならず直接気体になる現象のことです。冷凍食品の袋の中でこの昇華現象が起こると、袋が膨らむ場合があります。
具体的に説明をすると、温度の変化により食品の表面に付いた氷の粒が水にならず気体になります(蒸発)。このように氷が蒸発することで体積が増え、袋がパンパンに膨らむという訳です。この現象は暖かい時期(5月~10月)にかけて起こりやすくなります。
昇華現象は扉の開閉で冷凍庫の中の温度が変化した時に起こることがあります。昇華現象によって膨らんでいるなら、袋の中はほぼ「空気」と「気体」です。この場合は商品の品質に問題はなく安心して召し上がれますが、なるべく早めに食べるようにしましょう。
袋のピンホール
袋に極小の穴(ピンホール)があった場合にも袋が膨らむことがあります。外気と冷凍庫内の冷気が入れ替わったあとに扉を閉めると、瞬時に冷凍庫内の圧力が下がります。圧力が下がると密封されている袋は膨らみます。
これは飛行機の中や高い山に上った時など、スナックの袋が膨らむのと同じ現象です。瞬間的に下がった冷凍庫内の気圧は徐々に元の大気圧に戻りますが、この時袋に微小な穴があるとそこから袋の中に空気が入り込みます。
このように扉を何回も開閉させているうちに、少しずつ袋の中に空気が入り込み拡張していきます。ピンホールが全くない場合や、空気の出入りが自由にできる大きさの場合には拡張はしません。
袋の中に入った空気が外に出にくい弁のような穴や、空気の出入りが自由にできない程度の穴だと膨らみます。この場合も品質管理(十分な温度管理)に問題がなければ安心して召し上がれますが、早めに食べるようにしましょう。
腐敗ガス
食品が腐敗すると「メタン」「アンモニア」「二酸化炭素」などが発生します。常温で長時間置いたことによって袋が膨らんでいる場合は、注意が必要です。食品が解凍されて腐敗している可能性もあります。この場合は食べずに処分しましょう。
冷凍食品のイメージ
冷凍食品は「保存料が気になる」「栄養が落ちる」など、マイナスなイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし冷凍食品の温度は-18度以下にすることが定められています。この温度だと腐敗や食中毒の原因となる微生物(細菌)は活動できません。
そのため冷凍食品は保存料を使用する必要はありません。また急速冷凍により食品組織の損傷を極力少なくすることで、栄養や美味しさをそのまま保つこともできます。
まとめ
冷凍食品は-18度の保存を前提として作られており、賞味期限も1ヵ月~4ヵ月程度となっています。しかし家庭用の冷凍庫では扉の開閉でその温度を保てず温度変化が起こり、袋が膨らむこともあります。その場合は品質に問題はありませんが早めに食べるようにしましょう。
菅野製麺所の皮類製造現場は、全国製麺協同組合連合会のHACCP高度化計画の認定を受けていますので、安心して召し上がっていただけます。餃子やシュウマイ、肉まん、あんまんなどの点心を家庭の食卓で楽しめます。こだわりぬいた食材と製法で作られたひと味違う点心をぜひご賞味ください。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。