手軽においしく食べられる「惣菜」の消費期限

【はじめに】

食事を作る手間が省け、外食よりも安いことが魅力の惣菜。
スーパーの総菜コーナーには単品から弁当まで、目移りしてしまうくらい、いろいろなご飯が並び、仕事が忙しくてご飯を作る時間がない会社員から、今日のご飯にもう一品追加したい主婦まで、幅広い需要があります。
また、毎日たくさんの総菜が作られ、夕方には半額で売られていますが、惣菜ってどれくらいの期間持つのでしょうか?
今回は、惣菜の賞味期限、消費期限についてまとめます。

【賞味期限と消費期限】

食品のパッケージには、「賞味期限」か「消費期限」という日付が表示されています。
二種類とも「その食品を安全に食べられる期間」という点で共通していますが、厳密には少し違います。
賞味期限は、「パッケージを開けない状態で保存していれば、この日時まで品質が変わらない」という意味の表示で、ざっくり言うと「その食品をおいしく食べられる期限」を示しています。
一方、消費期限は「その食品はこの日時まで安全に食べられます」という意味の表示です。
どちらにしろ期限までに食べるに越したことはありませんが、賞味期限の方は期限を少し過ぎてから食べても体への影響は低く、消費期限は過ぎてしまった時点で食べない方がいいと言えます。
そのため、カップ麺やレトルト食品などの「パッケージを開けなければ長期間保存できるもの」には賞味期限が、牛乳や生もの類・スーパーの惣菜などの「早めに食べないといけない食品」には消費期限が設定されていることが多いです。

【惣菜の賞味期限】

賞味期限や消費期限は、食品の素材や加工などの情報を把握している食品業者や輸入業者(海外食品の場合)によって設定されます。
また、賞味期限・消費期限を設定するための試験を請け負っている業者も存在します。
国のガイドラインでは、食品の特性に配慮した客観的な項目(指標)によって期限を決めることが定められており、理化学試験、微生物試験、官能試験などのテストを行います。

・理化学試験
食品の水分量、堅さ、油脂の様子、酸化度合いなどを調べます。

・微生物試験
人の体にとって有害となる菌の発生などを調べます。

・官能試験
実際に食べてみて、時間とともに外観、臭い、味がどのように変化するのかを調べます。
必ずこれらの試験が全部行われるわけではなく、食品の種類などによって検査方法は変わってきます。
惣菜の場合は、「日持ちしない」という特徴があることから消費期限が設定されます。
惣菜は劣化が早いため、消費期限は製造後24時間となっていることが多いです。
唐揚げやコロッケなどの揚げ物は買ってきた翌日まで食べても大丈夫ですが、魚などの特に傷みやすい食品を使った弁当などは注意が必要です。
なるべくは、買ってきた直後に食べきりましょう。

【最後に】

今回は、賞味期限・消費期限のことと、惣菜の消費期限についてまとめました。
消費期限を決める試験方法に、「実際に食べてみて判断する」というものがあることは、少し驚きですが、理にかなっていますね。
惣菜はとても手軽でおいしいものですが、食中毒には充分注意して、賢く取り入れていきたいですね。