食品を安全に生産・供給するための仕組みである食品マネジメント規格。その中の1種であるFSSC22000は、2019年6月にバージョン5へと内容が変更されました。その際にどのような点が変わったのか、この規格の基礎的概要部分を振り返りつつ見ていきます。
FSSC22000について
オランダのホリンヘムに本部を構える食品安全認証財団・FFSCによって2010年に策定された食品安全マネジメントシステム。それがFSSC22000です。
世界的に広く適用されることを示すGFSI承認を得た国際規格の1つに数えられています。内容的には、同じくGFSI承認の国際規格に当たるISO22000を基本としています。
ISO22000は、食品製造における危険性の分析および除去のガイドラインであるHACCPをベースとし、さらにフードサプライチェーンの観点を取り入れた規格となります。HACCPは製造時の安全管理に限定した手法に当たります。そこにフードサプライチェーン、すなわち原料から消費者の手元に届くまでの安全性確保の観点を加えた構成となっているわけです。
FSSC22000は、そのISO22000に前提承認プログラムおよび追加要求事項を盛り込んだ構成となります。ISO22000の内容をより厳密化・実践化させ、フードサプライチェーンにおける食の安全性を一層強固なものとする規格に位置付けられます。
バージョン5による改訂内容
GFSI承認の国際規格には、食に関連する世界的状況に合わせて頻繁に内容的強化すなわちバージョンアップが図られるという傾向が見られます。そのうちの1つに属するFSSC22000も同様であり、2019年6月にはバージョン5への変更が実施されました。
バージョン5への移行に基づく改訂内容は、以下に挙げる4つのポイントに関連する箇所がメインとなります。
◆ISO22000:2018への対応
FSSC22000のベースに相当するISO22000は2018年に改版されました。それに併せてFSSC22000もベース規格の新版に対応する形式へと一部変更されることになったわけです。
◆ステークホルダー委員会の決定事項リスト追加
ステークホルダー(利害関係者)委員会は、FSSC22000スキームの対象となっている食品部門の代表者によって構成されています。バージョンアップに伴ってその決定事項もBoS決定リストという名称で組み込まれることとなりました。
◆GFSI要求事項への準拠
規格認証の検査を行う審査員の資格や力量など、認証機関に関連した部分です。
◆継続的改善プロセス
従来の要求事項を整理し、より理解しやすい形で再構成されている部分となります。
まとめ
以上のように、FSSC22000の基礎的部分について確認しながら、バージョン5へ移行された際の変更ポイント4つについて見てまいりました。
GFSI承認の国際規格は新バージョンの確立など、内容変更が度々見られます。その対応を欠かさず取ることが、認証継続への秘訣の1つと言えます。
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