食品は人間生活の根幹であり、日々に関わる事柄です。その食品が衛生的に安全で、管理されたものであることは当たり前のように思われていました。しかし、以前は食品の衛生管理に関して、FSSCが求める程厳密ではありませんでした。今回はFSSCのバージョン5に関する要求事項と安全管理について解説します。
食の安全基準や衛生管理
今から約10年前に、大手有名ホテルや旅館による食品偽装が相次ぎ、社会問題になったことがありました。またある国の輸出品、特に農産物の衛生上の問題が起こりました。まさかと思った方が殆どでしょう。
このような出来事を経て、現在食品の衛生管理は重要事項です。世界の食の安全基準となりつつあるFSSCが、更にバージョンアップした「バージョン5」を発表しました。このFSSC22000(以下、FSSC)は、1~2年で更新をします。さらに、3年に最低1回以上のペースで事前告知なしで、非通知審査が行われます。
バージョン5とは?
FSSCより令和1年に新基準として【FSSC22000スキームバージョン5(以下、FSSC22000V5)】が発行されました。また新基準への移行手順としてバージョン5アップグレードプロセスの要求事項も令和1年5月版に訂正され、これらがFSSCウェブサイトに6月より公開されています。
改訂された主な理由については、上記アップグレードプロセスの要求事項の中で以下のことが記載されています。
①GFSI(世界食品安全イニシアチブ)の要求事項に準拠する為
②FSSCの利害関係者委員会の決定事項リストを含める為
③新しいISO22000(2018年版規格)が発行された為
④継続的な改善プロセスの為
対応は?
主要な変更点は【ISO22000の平成30年版がFSSCに組み込まれた】ことです。登録の取得を目指している業者においては、審査が2021年4月以降の場合には、従来の対応以外に下記の内容が求められます。
◎サービス及び購入材料の管理について
◎製品のラベリングについて
◎2,5,3 ~2,5,9は変更なし
◎保管及び倉庫保管について
◎交差汚染の防止のためのハザード管理及び手段について
◎PRPの検証について
◎製品開発について
◎健康状態について
◎マルチサイト認証について
実施対応は、令和3年4月からの対応が必要となります。詳細については、関連サイトなどでお調べ頂き、講習又は研修を受け、また場合によっては講師の方などに相談してみるのもよいでしょう。
まとめ
食品の安全衛生管理の国際基準であるFSSCですが、新しいバージョン5が発表されました。変更や追加事項が詳細にあります。新しいバージョンの研修や講習を受けて、それぞれで対応する必要があります。
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