FSSCのアレルゲン管理とは  

FSSCは、追加要求事項としての項目にアレルゲンの管理が含まれているのをご存じでしょうか。今回は、FSSCのアレルゲン管理についてご紹介します。

 

目次

1.アレルゲンについて

2.FSSCのアレルゲンのマネジメントの計画とは

3.FSSCの今後の取り組みについて

4.まとめ

 

1.アレルゲンについて

食物の中には、人に対してアレルギー反応を起こす原因となる物質を含んでいる場合があります。この物質は、免疫学の言葉で「抗原」と呼ばれる事もあります。アレルギー反応は蕁麻疹や皮膚のかゆみに始まり、重篤な場合は「アナフィラキシー」のような血圧の低下や意識障害を引き起こし命に関わる場合もあるので、食品における「アレルゲン管理」は重要な意味を持ちます。

多くの場合、アレルゲンを熱処理する事で活性低下を促しますが、ピーナツの場合だと、加熱ロースト処理する事で逆に活性化を促進する場合もあるので、処理方法には厳重なる管理が必要となります。

 

2.FSSCのアレルゲンのマネジメントの計画とは

【潜在的なアレルゲンの交差汚染における管理】
リスク特定やリスク分析、リスク評価などを具体的に明記してアレルゲンが引き起こす食品リスクに対処しなければなりません。原因箇所には、保管方法や洗浄手順および作業手順などを明確にしておきます。

【交差汚染のリスクの低減または除去】
汚染度が高いものから低いものへ汚染する事から、拡大する食品アレルゲンに対しての熱処理などの適切な処置を行って、その物質特有の「抗原」に対して、低減させる処理や除去を行う事です。先に述べたように、物質によって熱処理が効果的でない場合もあるので適切な処理を実施します。

流通関係における搬入経路に関しても汚染度を検証し、ハザードを特定してその対応を実施します。人から車、搬入する台車から、そして野菜などの土に付着する場合もあり、搬入する過程においてアレルゲン物質の付着を完全に取り除くなどの処置を行います。

【生産国や輸出国へのアレルゲン表示の規制に従って表示】

アレルギーを起こす物質を含む、すべての最終製品はその国独自の規制があるので、目的地の表示義務によってラベル記載などを表示しなければなりません。

 

3.FSSCの今後の取り組みについて

アレルゲンに関する規制は日本国内でも関心が高まっており、現代人が文明の発達により、今まで発見できなかったハザードまでが、規制の対象に加えられる可能性も出てきます。FSSCの追加要求事項は毎年のように発表されており、それに対応できる処置が食品安全を継続できる事であり、認証される価値を示すものです。

 

4.まとめ

今回は、FSSCのアレルゲン管理についてご紹介しました。取り扱う食品や製品によって、混入するアレルゲンが異なります。ヨーロッパの規制のように、飲食店が提供する料理や食品までもが対象となるのも、そう遠くはないかもしれません。FSSCの動向に興味を持てると良いですね。

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