FSSC 22000は、認証スキーム(枠組み)となるものの制定において、国際基準になるまでに、必要性に応じて現在にいたるまでの規格の変更や追加を行ってきました。FSSC 22000と、その対象となるfood項目について紹介していきましょう。
■FSSC 22000認証スキーム制定にいたるまで。
食品安全管理のためのシステム規格として「FSSC 22000」の要素の元になっているのは、「ISO 22000」を中心として専門的に要求事項について追加したり変更点をえて現在の「FSSC 22000」の形式になっています。国際標準化機構である「ISO」によって国際規格として「ISO22000」や「ISO/TS22003」を発行することで、食品安全に対する形式を明確にすることになりました。
しかし、食品安全がグローバルな観点から、システムの保有者がいないことで、国際的に承認される対象にはなりませんでした。これによって、新たに「PAS 220」を元にした「ISO/TS 22002-1」を規格することになりました。
現在の「FSSC 22000」の要素としては、「ISO 22000とISO/TS 22002-1に要求事項を追加した形」となっています。
■「ISO 22000」と「ISO/TS 22002-1」について
「ISO 22000」は、プログラムが食品衛生の基礎とすべきことですが、基準そのものが、取り扱う認証団体によってバラツキがあります。また、それを承認しているために「FSSC 22000」の必要性が求められたのです。
「ISO/TS 22002-1」は、一般的衛生管理プログラムに似たようなものですが、衛生管理プログラムが機能することによって「HACCP」や「ISO22000」が効果をあらわすことができるために、食品製造業者に向けられた前提プログラムとして認識されています。「ISO22000」を具体的に実行するためのプログラムとして「FSSC 22000」の要素として必要となったわけです。
つまり「ISO22000」が、あらゆるフード・チェーンに対応させるために「「ISO/TS 22002-1」のように具体的な部分を省略したと言えるでしょう。
■foodの対象製品分野について紹介
◎food対象の製品分野は、食品安全/品質管理システムには「ISO 22000」を基本とし、前提条件プログラムには「ISO/TS 22002」が対象となり、それに追加項目をした内容になります。
・カテゴリーAのAⅠには、肉類や乳業、卵類や蜂蜜を扱う畜産業が対象です。
・カテゴリーAのAⅡには、魚や海産物を扱う生産が対象です。
・カテゴリーCのCⅠには、動物性製品の腐敗がしやすい加工が対象です。
・カテゴリーCのCⅡには、植物性製品の腐敗がしやすい加工が対象です。
・カテゴリーCのCⅢには、動物性製品と植物性製品の腐敗がしやすい混合製品の加工が対象です。
・カテゴリーCのCⅣには、常温保存製品の加工が対象です。
・カテゴリーDのDⅠには、飼料の製造
・カテゴリーDのDⅡには、犬及び猫用ペットフードの製造です。
・カテゴリーDのDⅢには、犬及び猫用以外のペットフードの製造です。
・カテゴリーEには、ケータリングです。
・カテゴリーFのFⅠには、小売業です。
・カテゴリーGのGⅠには、腐敗しやすい食品及び飼料の輸送や保管サービスの提供です。
・カテゴリーGのGⅡには、常温保存食品及び飼料の輸送や保管サービスの提供です。
・カテゴリーIには、食品と飼料の包装や包装資材の製造です。
・カテゴリーKには、化学製品の製造です。
■FSSC22000認証を取得するメリット
確実な管理ができるための要求事項がより広く詳細になっているので企業の信頼が高くなっており、企業のイメージアップができることで食品安全マネジメントシステムが維持できることです。FSSC22000の導入が、取引先とのコミュニケーションと監査の共有でリスクを軽減できます。個々の問題や詳細についても管理の対象が明確になって社員教育にも期待ができます。
FSSC 22000と、その対象となるfoodの項目について紹介を行いました。国際的な基準として運用されていますが日本での認知度が低いために今後の活用と政府の対応に期待されています。
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