中華麺の歴史を紐解く

私たち日本人が中華麺と聞けば、まず一番に思い浮かべるのはラーメンではないでしょうか。しかしこのラーメンにも使われている中華麺が、今の形で日本に伝わってきたのは江戸時代の末期、幕末期と言われています。中国の歴史と日本の歴史から見てまだまだ歴史の新しい物なのです。この魅力に溢れた中華麺の歴史を辿ってみましょう。

中国四千年の歴史

よく耳にするこの「中国四千年の歴史」、日本ではテレビのCMの中の一つのフレーズが世間に広まり、この呼び方が定番となっていますが、実は中国では五千年が正しいとの説が通説となっています。この中国五千年説は、17世紀にイエズス会の宣教五師によって広められたと言われています。

いずれにせよ中国の歴史が非常に長いことは誰しもが認めるところでしょう。その長い歴史とともに中華麺も長い歴史を持っている食材であることも、誰もが理解できることでしょう。

中華麺とは?

日本では主に、ラーメンや焼きそばなどでお馴染みなのが中華麺ですが、中華麺と言ってもその種類は実に多くの種類があるのです。日本流で言えばうどんと蕎麦や素麺などのように麺類ではあるが、実は種類が違うといったように中華麺にも沢山の種類があるのです。

中華麺と呼ばれる麺は、小麦粉とかん水で作られていることが条件です。かん水を使わず作られた麺は麺類ではありますが中華麺とは呼ばれないようです。しかし、このかん水を使った製法はある偶然から見つかったというのも有名な話です。

かん水との出会いがなければ中華麺は生まれていなかったかもしれません。偶然の出会いではありましたが、中国で小麦粉をかん水で練る製法が生まれたのは、宋の時代のことだと言われています。その時代から小麦粉をかん水で練るといった製法が今に伝わっているのです。

小麦粉を単なる水で練った物と、水の代わりにかん水で練り上げた物では同じ小麦で練った物とは思えないほど違う物になるそうです。かん水で練った麺はもちもちとした食感と、程よく麺が発色し薄い黄色になり特有な香りもする物です。

こうして中国北部で始まった中華麺は中国全土に広まって行ったのです。なぜ中国北部が中華麺の発祥の地になったかは、地理的な特徴に関係していたようです。北部の水はアルカリ性の度合いが強かったため、実は、この北部の水こそが天然のかん水だったからなのです。

当初、かん水は天然水だったのです。その後、時代とともに発展して行き今ではかん水は人工の物になりましたが、日本でもこだわりのある店では天然のかん水を使用している店もあります。

中華麺の歴史は、宋の時代に中国北部で始まり、今では中国・日本のみにとどまらず世界各地で独特の進化を見せています。日本のラーメンはその典型と言っても過言ではないでしょう。今では製麺所で作られる麺の主役と言ってもよい程に、広く多くの需要があるのが中華麺です。

まとめ

中国で作られる麺すべてを中華麺とは呼びません、かん水で練り上げた麺だけが中華麺と呼ばれる物だということがお伝えできれば幸いです。中華麺は中国が生み出した一つの大きな文化なのではないでしょうか。

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