ラーメンの味を決めるのはスープや具材だけではありません。麺の茹で加減はラーメンの全体的な印象を左右する非常に重要な工程です。とくに飲食店では、麺のクオリティを最大限に活かすための茹で方が求められます。この記事では、製麺所の麺を使うラーメン店目線で、理想的なラーメンの茹で方について詳しく解説します。
目次
- 麺の種類ごとの茹で時間を把握する
- 茹で湯の量と温度を管理する
- 茹でる際のかき混ぜ方に注意する
- 茹で上がりの判断基準を知る
- しっかり湯切りしてスープと調和させる
- 製麺所との連携で最適な茹で方を導き出す
- まとめ
1. 麺の種類ごとの茹で時間を把握する
ラーメン麺には「中太ストレート」「ちぢれ細麺」「全粒粉入り」「低加水」「もち小麦使用」など様々なタイプがあり、それぞれに適した茹で時間が異なります。製麺所から提供される麺には基本の茹で時間が提示されることが多いですが、気温や湿度、スープの種類によって微調整が必要です。たとえば、もち小麦を使った麺はもちもち感が強く、やや長めに茹でた方が食感が際立ちます。
2. 茹で湯の量と温度を管理する
茹で湯はたっぷりの量(麺1玉に対して2〜3Lが理想)を使用し、温度は常に95〜98℃をキープすることが基本です。湯量が少ないと温度が急激に下がり、麺がくっついたり茹でムラが出たりする原因となります。営業中は常に湯温計でチェックし、必要であれば追い炊きや湯の入れ替えを行いましょう。
3. 茹でる際のかき混ぜ方に注意する
麺を投入した直後は、沈んで鍋底にくっつきやすいため、優しくほぐすようにかき混ぜます。ただし、力強く混ぜすぎると麺が切れたり表面が傷ついたりして、食感や見た目が損なわれることもあるため注意が必要です。軽く2〜3回混ぜる程度で十分です。
4. 茹で上がりの判断基準を知る
茹で時間だけに頼らず、麺の「ハリ」「コシ」「表面の滑らかさ」「芯の残り具合」など、複数の要素で茹で上がりを見極めましょう。試食を繰り返すことで、提供するスープとの相性が最もよい状態を感覚として掴めるようになります。硬め、普通、柔らかめなど、お客様の好みに応じた柔軟な対応も求められます。
5. しっかり湯切りしてスープと調和させる
茹で上がった麺をスープに入れる前には、必ずしっかりと湯切りを行います。湯切りが不十分だと、スープが薄まってしまったり、味のバランスが崩れてしまうことがあります。特にとろみのあるスープや油の層があるタイプのスープでは、湯切りの良し悪しが顕著に影響します。バサッと力強く湯を切るスタイルが好まれることも多いです。
6. 製麺所との連携で最適な茹で方を導き出す
信頼できる製麺所と提携することで、麺に合わせた最適な茹で方を開発できます。たとえば、全国の小麦を取り寄せ、試作・改良を重ねて各地のラーメン店にオリジナル麺を提供している菅野製麺所のような製麺所では、店舗のスープや提供スタイルに合わせた麺の特注開発も可能です。茹で時間や扱い方に関する相談にも丁寧に応じてくれるため、現場での迷いが減り、品質が安定します。
7. まとめ
ラーメンのクオリティを決定づける「茹で」の工程は、単なる加熱ではなく「味を完成させるための技術」と言えます。麺の特徴を理解し、茹で時間・湯温・湯切りなどの要素を緻密に管理することで、スープと一体になった理想の一杯を提供できるようになります。製麺所との連携を通じて、自店にとってベストな茹で方を追求していきましょう。今こそ、麺の茹で方を見直すことが、ラーメン店のクオリティを一段上げる鍵になるかもしれません。
菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。
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