イタリア料理に用いられる食材の原料として多用される小麦粉の一種、セモリナ粉。生パスタにもこれを用いたタイプが多く見受けられます。そんなセモリナ粉を用いた麺類には、他の小麦粉を用いたものと比較してどのような特徴があるのでしょうか。見ていきましょう。
セモリナ粉とは
セモリナとは元々、粗い穀粉のことを意味しました。即ち収穫した穀物から脱穀を経てもみ殻を外し、粗めに粉挽きしたもの全般を指す言葉だったわけです。しかし時代が下るにつれ、小麦の一種であるデュラム小麦の胚乳を粗く粉挽きして作られる小麦粉を指す名称へと変化してきました。そして現在では、セモリナ粉の呼称は、デュラム小麦のセモリナ粉即ちデュラムセモリナ粉に限定して用いられるようになっています。
デュラムセモリナ粉の特徴及び、他の小麦粉との比較
代表的な小麦粉と比べながら、デュラムセモリナ粉の特性を見ていきたいと思います。
まずメジャーな小麦粉の1つである強力粉。タンパク質が多く生地にした際の弾力性に富む特徴があり、主にパン生地に使用されます。
次いで中力粉。タンパク質の含有割合は強力粉より低く、生地の弾力性も幾分下回る種類です。うどんの麺等として多用されます。
続いて薄力粉。タンパク質は中力粉より少なく柔らかめの生地となります。天ぷらの衣やケーキの生地等に適しています。
そしてデュラムセモリナ粉。タンパク質の含有は強力粉以上であり、柔軟かつ弾力性に優れています。生地の形成がし易いことに加え、麺にすればコシが強く仕上がり、茹でた際に型崩れしにくいという特徴があります。
パスタに使われるデュラムセモリナ粉
パスタ麺は、前項で見たデュラムセモリナ粉の特徴を活かした食材であると言えるでしょう。特に乾燥パスタではその主成分はほぼデュラムセモリナ粉であり、本場イタリアでは乾燥パスタの条件としてデュラムセモリナ100%であることが、法律で規定されているほどです。
生パスタにおいてもデュラムセモリナ粉が多用されますが、必ず100%使用されているわけではありません。原料比率的にデュラムセモリナ粉が主となると、麺の特徴として単一になりがちです。
しかしながら、他種の小麦粉等と配合することにより、パスタ麺としての特徴の幅を広げることが可能となります。
生パスタ料理の中には、麺の柔らかさを活かしたものも見受けられます。ですがデュラムセモリナ粉のみを用いて麺に柔らかさを出すことは、食材の性質上適合しない要素であるため実現しづらいものと言えるでしょう。生パスタではこのようなデュラムセモリナの枠に囚われることのない、多彩なレパートリーのパスタ料理を作り出すことができるわけです。
菅野製麺所では、デュラム小麦のみならず生パスタに最適な配合を追求した専用小麦粉「ファリーナ ダ サローネ」を用い、高品質な生パスタを製造しております。お使い頂ければ、メニューの幅が多彩に広がる高ポテンシャルが発揮できることでしょう。
まとめ
以上の内容をまとめると以下の通りとなります。
〇セモリナ粉即ちデュラムセモリナ粉にはタンパク質が多く、生地にすると高い弾力性を示す特徴がある。
〇デュラムセモリナ粉はその特徴からパスタ麺の原材として良く用いられている。
〇乾燥パスタはデュラムセモリナ粉を主な材料として作られている。
〇生パスタ麺ではデュラムセモリナの特徴に縛られず、多彩なレパートリーを生み出せる。
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株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。
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