パスタの歴史を紐解いてみると紀元前4世紀まで遡る事ができます。当時は乾燥パスタを作る技術はまだ無く、食べられていたパスタは生パスタでした。今回は生パスタの食べ方の歴史を紐解く事で、現代には無い、新たな生パスタの食べ方を模索するという挑戦的な記事を紹介しましょう。
パスタの歴史
現時点での、世界で初めてパスタが食べられていた証拠としての出土品は、イタリア半島中部の西海岸チェルヴェーテリで発見されています。紀元前4世紀の遺跡から発見されたのは、現代のものとほぼ変わらない、パスタを作る道具です。
その後、古代ローマ時代に入ると、焼いたり揚げたりして食べた「ラガーナ」というパスタが出てきました。その後、肉やミルクなどと茹でられ食べられていたパスタや、1000年頃にはチーズをかけて食べる食べ方が出てきました。
13世紀には神聖ローマ皇帝が砂糖をかけて食べる場合があり、金持ちがシナモンなど香辛料をかけて食べる食べ方が出てきました。
16世紀、イタリア、ナポリで保存食が必要になり乾燥パスタが開発されました。それ以降パスタは庶民の食べ物としてイタリア中に広がっていったのです。17世紀後半には、トマトソースでパスタを食べる食べ方が普及し、18世紀後半には、ナポリ国王が毎日宮廷でスパゲティーを出すよう命じ、その時に、先が4本のフォークが考案されたと言われています。
生パスタと乾燥パスタの特徴
まず乾燥パスタの特徴ですが、製法がイタリアの法律で義務付けられています。100%デュラムセモリナ粉を使用し、水を加えて練ります。それをパスタマシーンで押し出し、高温で乾燥させます。そのため長期保存ができます。
乾燥パスタはツルッとした食感が特徴でアルデンテの食感が出しやすいのも特徴です。イタリアでは南部の暖かい地方で好まれ、トマトやオリーブオイル、魚介などとの相性が良いです。
一方、生パスタは決まった製法は定められてはいません。薄力粉を使ったり卵を麺に練り込んだりと工夫が見られます。基本的に保存食としては用いられず、その都度生地から作られます。
麺に含まれる水分量が多く、モチモチとした食感が特徴です。イタリア北部の寒い地方で好まれ、チーズやバター、クリーム系のソースなどとの相性が良いです。
生パスタの新たな食べ方
たとえば、こういう食べ方が提案できます。蝶の形をしたファルファッレという生パスタに、温めて溶けたクリームチーズを絡め、それを冷やして食べるとワインなどにも合う事がわかります。
また、ラセン型のフジッリという生パスタの表面をカリッと揚げ、中はモチモチにして、美味しい塩と青のりをふりかければ、ビールのつまみにぴったりなパスタができるのではないでしょうか?
まとめ
生パスタの食べ方の歴史を振り返ると、焼き、揚げ、茹でと調理法も様々で、また味付けに関しても、チーズや肉、トマトソースだけでなく、砂糖やシナモンなどといった甘い味付けも存在していました。それをヒントにワインに合うような一品と、モチモチの食感を活かしたビールのつまみに合う一品を提案してみました。専門店の調理法も過去からヒントを得る事がたくさんあるのです。
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