冷凍食品の歴史を要点を絞ってご紹介!

食の多様化が進んでいると言われて久しい昨今ですが、手軽でおいしい食品として私たちの食文化を支えてきた「冷凍食品」もその一翼を担っていると思います。
共働きの家庭が増えている中で家庭の食卓をサポートしたり、お弁当のお供として人気の食材を生み出したりと「冷凍食品」は現代の私たちの食生活を大幅に変えてきました。今回はそんな「冷凍食品」の歴史について簡単にご紹介してみたいと思います。

果物の冷凍がはじまり!?冷凍食品のスタートについて

一般的に冷凍食品のはじまりは1900年代アメリカでジャム加工用のイチゴを冷凍したのがその発祥だと言われています。当時はまだ家庭に冷蔵庫もなくイチゴを輸送する際に腐らないように冷凍するというぐらいのものでした。
それから技術の進歩が進み日本でも冷蔵庫が一般的に広まり始めた1930年代ごろ戸畑冷蔵(現:日本水産)が1931年に販売した「イチゴシャーベー」が日本での冷凍食品のはじまりだとされています。

冷凍食品の発展

1960年代になるとフリーザー付き冷蔵庫が発売され、また業務用の電子レンジなども普及され始めたため食品の冷凍、解凍がより手軽にできるようになり業務用冷凍食品の普及がどんどん進んでいきました。
それに伴い冷凍食品を使うファミリーレストランチェーン店の拡大も進んでいき技術の進歩とともに食の多様化に拍車がかかりました。当時街中でも冷凍ミカンが販売されるなどしていた様ですが、この頃早くも日本では「冷凍コロッケ」や「エビフライ」などの揚げ物を冷凍した商品が開発されていたと言われています。

冷凍食品の家庭への普及

1980年代に入ると電子レンジが比較的低価格で購入できるようになり、一般家庭に冷凍食品が広く受け入れられるようになっていきました。当時人気だった冷凍食品としてはピザやグラタンといった焼き物の料理を冷凍したもので電子レンジの機能で焼き目をつけられる機能がついたことがその要因ともいわれています。
またこの頃になると日本での冷凍食品の年間生産量が50万トンを超え、バリエーションも広がり、日本人の食生活に欠かせないものとなっていきました。

冷凍食品の成熟期

1990年代後半以降になると冷凍食品の年間生産量も150万トンを超え、冷凍食品販売の成熟期とでもいう時期に入ってきました。このころ話題となった商品の中には「冷凍そばめし」や「冷凍チャーハン」、「冷凍パン」など今でも売れていてまだ記憶に新しい商品もいくつか存在します。その中でもとりわけ「冷凍チャーハン」、「冷凍餃子」、「冷凍チーズリゾット」はここ数年の冷凍商品の売り上げトップ3となっているようです。

まとめ

いかがだったでしょうか?冷凍食品の黎明期から今現在の状況に至るまでをざっと見てきましたがわずか100年ほどの歴史の中で冷凍食品も色々と変化、発展してきたことがお分かりいただけたと思います。
食の多様化が進む現代だからこそ、冷凍食品についての情報を入れ、どのような位置づけにあるのかを確認するのも良いかもしれません。