FSSCが示すフードディフェンスの構築について

食品の安全を守る為のフードディフェンスは、最近の流れとして注目されています。特に、中小企業を中心にして、FSSC22000の導入が増えてきています。FSSCが示すフードディフェンスの構築について紹介していきましょう。

FSSCとフードディフェンスの取り組み

FSSC22000は、HACCPにISOマネジメントシステム規格化を取り入れており、国際的な取引においても、標準化される動きが進められています。食品安全に更に価値観を植え付けたFSSC22000は、米国の食品安全強化法にも問題なく対応できるとして国際的にも推奨されています。

食品安全の事を、フードセイフティーとして管理し、食品防御の事を、フードディフェンスとして管理していきます。フードディフェンスとフードセイフティーの大きな違いとは、管理すべき汚染の対象が異なる点にあります。

汚染の対象が意図的な場合を「フードディフェンス」としており、偶発的な対象の場合を、「フードセイフティー」として管理されます。

HACCPの考え方の場合は「意図的な異物混入」に対して明記されておらず、フードディフェンスを構築するにあたり、独自のアプローチが取り入れられる事になります。

FSSC22000においても、フードディフェンスの規格の中で具体的な方法論が言及されていません。具体的な内容においては「食品防御対策ガイドライン」が利用されているのです。これは、義務化されているわけではありませんが、考え方を参考にして活用されるべきと推奨しています。

この取り組み方は、ISOの考えとほぼ同じなので、最初に現状分析を実施してから、ガイドライン等との違いを比較しながら、確認作業を行います。これによって課題を特定する事になり、達成すべき目標を定める事で、システムの構築をしていきます。その後に実施される検証と改善を繰り返す事により、リスクを軽減させていくのです。

ただし、フードディフェンスのリスクが、決してゼロにはならない事を認識しておく事です。リスクが増大する可能性が常に潜んでいる事で、フードディフェンスの継続性に意味があるのです。

食品ガイドラインが推奨するフードディフェンスの項目

推奨される項目に関しては、合計で38です。

1.優先的に実施すべき対策が33項目
〇組織マネジメントが4項目
従業員自らが責任感を持ちながら働く環境を作っていく事です。農薬混入事件以降は、監視カメラの導入する事が増えていますが、本来の目的は、現状分析によって、必要な取り組みを考える事です。カメラが抑止力になりますが、即時対応するのは難しい事を理解する事です。

〇人的要素が6項目
持ち込み品の管理の場合は、持ち込んではいけない物に着目するのではなく、持ち込んでいい物を管理していけば、それ以外は禁止事項にできます。

〇施設管理が12項目
非常に管理が難しいのが鍵の管理です。ICカードなどを導入している組織は比較的容易に管理できますが、それ以外では、どこまで管理するかを明確にする事です。

〇入出荷の管理が6項目
構内への人や車両のアクセス管理も重要な課題です。宅配便などは、受付を通さずに出入りするので管理が出来ていない事です。

2.可能な範囲で実施される対策が5項目
〇組織マネジメントが1項目
〇人的要素が1項目
〇施設管理が3項目

FSSC22000今後の取り組み

FSSC22000の目的は「生物的や化学的、および物理的な管理」によって、危害要因を減らし安全に実施する事にあります。これらを管理する事によって健康被害を守る事で、安全を提供しているのです。

フードディフェンス構築については、ガイドラインと比較しながら独自の取り組みを行って行く事で、それぞれの工場に対応できるような取り組みが行われるのです。FSSC22000チームによって、役職や部門に関係なく、食品安全を優先的に遂行できるような環境を整備していく事です。

まとめ

フードディフェンス対策や構築について説明をしました。これらを管理するのは、品質管理を預かる1部門だけでの問題では実現が困難です。FSSC22000の食品安全チームのように、会社全体に対する取り組みや、部門に関係なく部門横断型のチームである事が、効果を発揮するのです。

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