追加要求事項と成長するFSSC22000を解説 ~過去の食品事故~

「FSSC22000」は、残念ながら完璧とはいえません。しかし、大きな食品事故があると、それが再び起こさせない方策として「追加要求事項」が補足されます。ひとつひとつ学びの証が追加要求事項であり、成長していくFSSC22000についてわかりやすく解説します。

成長する「食の安全」

世界的規模の「食の安全」規格が、「FSSC22000」です。「国が変わってもどんな方が作っても安全である」それは食の安全規格が明確化され、統一されているから守られていることなのです。

FSSC22000の特徴は、「食の安全」が成長していくことです。大きな食品事故があると、それを再び起こさないための対策方法が生み出されます。これが「追加要求事項」です。各企業はこの要求を実現しなくてはなりません。

追加要求事項とは企業が実現しないといけない必要な条件、または求められているルールです。食品事故の対策として追加され、そして頻繁に行われます。だからこそ高いレベルの食品安全を確保することができるといえます。

では、これまでにどのような食品事故が起き、その対策のために新たにどのようなことが追加されたのでしょうか。

要求事項1 食品防御「フードディフェンス」

日本で2008年に発覚した中国産の冷凍ギョーザ中毒事件。これは会社の待遇に不満を抱いた従業員が、農薬を混入させた食品事故です。幸いなことに死者はでませんでしたが、日本では深刻な中国産食品に対する不信感が増加し、日中の外交問題にまで発展しました。

それまでの食品安全規格では、従業員が悪意を持つことを想定されていませんでした。この事件をきっかけに、食品への「脅威」を洗い出し、評価し軽減する方法を決め、実施することが追加要求事項として求められることとなりました。

要求事項2 食品偽装の軽減

2013年にイギリスやアイルランドで、牛肉を使用した物として販売されていた加工食品の一部に、様々な比率で馬肉が混入している事が発覚。同年、日本でもホテル・旅館・百貨店・多数の企業で食品偽装問題が発覚し、世間を騒がせました。

たまたま起きてしまった事故ではなく、組織またはその一部が悪意をもって起こす食品偽装は、それまでの食品安全規格では防止をすることが困難でした。

例えば、産地の偽装、水増し、食品添加物、賞味期限を本来の後の日付に設定するなどが挙げられます。食品偽装は、企業や組織の管理体制の甘さによって発生するバグのような存在です。

これらのバグを特定し、軽減方策を規定した食品偽装軽減計画書を備えることが求められるようになりました。

まとめ

・追加要求事項は、食品事故の対策の補完する役割である。
・食品防御(フードディフェンス)そして食品偽装の軽減へは、どちらも当時FSSC22000には防ぐことができないものであった。
・FSSC22000は、改善され成長する食の安全規格である。

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