消費者の食の安全への意識の高まりを受けて、食品安全規格が世界中でつくられ、それらはやがて国際規格として整理・統合されていっています。今回は、共に国際規格であるFSMSとFSSCの違い、果てはHACCPとは何か?をテーマにお伝えします。
FSMSとはどの様な物か?
FSMSとは、Food、Safety、Management、Systemの四つの単語の頭文字をつなげた言葉で、日本語では食品安全マネジメントシステムと呼ばれます。別名であるISO22000と呼ばれる事の方が多いかもしれません。ISO22000という呼び名は、国際標準化機構(International Organization for Standardization)が定めた、食品安全の規格の事です。
FSMSは主に、経営の仕組み(マネジメントシステム)と、食品の安全を担保するHACCP(危害要因分析と重要管理点)の2本の柱からなります。要約すると、食品事故発生リスクの低減を目的とし、食品の製造工程での危害要因を管理する事で、食の安全を確保する事を目指す仕組みです。
FSMS(ISO22000)を取得する事は、その企業が食品安全に真摯に取り組んでいる事のあかしとなり、取引相手や消費者へアピールする事ができます。
FSSC22000とはどの様な物か?
FSSC22000とは、元々あったISO22000に幾つかの項目を追加し、前提条件プログラム
(PRP)を補足した国際規格の食品安全マネジメントシステムの事です。この食品安全マネジメントシステムは、欧州の規格であるGFSI(Global Food Safety Initiative)にも承認されています。
GFSIとはどの様な物か?
1990年代にBSE(狂牛病)や食品偽装などの問題が世界各国で起こり、消費者の食品業界全体に対する見方がきびしくなった事などから、食品業界各社が独自の安全基準を設けるという事態になりました。
しかしこれらは、会社ごとに基準がバラバラであったため、食品業界全体でより広範囲をカバーする、統一された安全規格の必要性が叫ばれるようになりました。GFSIとはそれらを背景に、2000年に発足した、食品製造業、食品サービス業、食品小売業、認定・認証機関らが参加した国際的な組織の事です。
HACCPとはどの様な物か?
HACCPとは、Hazard(危害)・Analysis(分析)・Critical(重要)・Control(管理)・ Point(点)の頭文字をつなげてできた言葉です。元々は、米国の宇宙開発計画である「アポロ計画」の中でつくられた規格でしたが、その高い安全性が認められその後、食品業界でも採用される様になりました。
2021年6月からは、日本でも全ての食品関連事業者に”HACCP完全義務化”が義務付けられています。
まとめ
今回は、FSMS(別名ISO22000)とFSSCの違い、GSFIとは何か、そしてHACCPとは?について解説しました。
菅野製麺所の皮類製造現場は、全国製麺協同組合連合会のHACCP高度化計画の認定を受けていますので、安心して召し上がっていただけます。餃子やシュウマイ、肉まん、あんまんなどの点心を家庭の食卓で楽しめます。こだわりぬいた食材と製法で作られたひと味違う点心をぜひご賞味ください。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。