どのような組織でも同じですが、チームの構成によって計画がうまくいくかどうかが決まってきます。それはHACCPのチームでも同じことがいえ、運営をしていく現場の意見が重要になってきます。それでは、HACCPのチーム作りはどのようなことに気をつけることが重要なのかをみていきましょう。
チームには現場のリーダーを入れる
管理者だけのチームを作ってしまうと、失敗してしまう傾向があります。それは、現場が一般的な、衛生管理の基本であるサニテーションはもちろん、温度チェックなど理解していないと、なぜそれをおこなうのか、なぜサニテーションのチェックまでしなければならないのか、わからないからです。
食品工場はいくつかの部署で成り立っているのがほとんどです。一般的には、入出荷と保管、下処理、調理加工、パッケージ、検査といった部署です。一般衛生管理はすべての担当部署で、それぞれの内容でおこなうことになり、それぞれの担当部署のリーダーが、なぜおこなうのか、どのようにおこなうのかを理解し、部署で工夫して構築していくのが理想です。
構図は、HACCP計画を各部署のリーダーと管理者が一緒に立て、それを部署リーダーが現場に伝え、実施し、そこでできた記録や工夫を部署リーダーがまとめたものを、HACCPチームに持ちあげ、次の段階に役立てるという流れになります。
権限と責任
HACCPを運用するうえで特に重要になってくるのは、清潔な環境を維持するための最低限の費用をかける許可(稟議不要)をしておいたり、問題を起こしそうな従業員の対応等を発見した時に、速やかにその従業員への教育を実施することなど、現場の管理者にある程度権限を与えておくことです。
また、責任も一緒に与えておくことが大切です。ここでいう責任とは、HACCPを適切な運用をおこなうための権限が与えられていることを理解しておくことです。
重要なオブザーバー
正規のHACCPチームメンバーに加えて、会社のトップがオブザーバーにつくことが重要です。HACCPは単なる活動ではありません。会社の経営そのものです。そのようなことから、経営者が加わることが必要となります。
次のオブザーバーは、原材料仕入れ担当責任者です。食品の安全を確保するために、栽培や飼育から加工・製造・流通などの過程を明確にするトレーサビリティーが問題になっているように、いくら自分の工場内で安全管理をしていても、原材料に不安や危険性があればHACCPの期待はなくなります。
そのためには、直接窓口である原材料仕入れ担当者がHACCPを理解し、その構築までできることが必要です。
そして、営業担当者も重要なオブザーバーです。HACCPを導入していることは、会社にとってそのものが営業力となります。HACCP構築をしていることを販売先に伝えることで、製品納入後の管理を安全に取り組んでもらえるようお願いをすることができます。
まとめ
食品安全チームの善し悪しが、システムの善し悪しに結び付くので、チームメンバー選びは慎重にしましょう。専門知識を持っている社員がいない会社であれば、保健所などの専門家に頼ることも良いでしょう。
菅野製麺所の皮類製造現場は、全国製麺協同組合連合会のHACCP高度化計画の認定を受けていますので、安心して召し上がっていただけます。餃子やシュウマイ、肉まん、あんまんなどの点心を家庭の食卓で楽しめます。こだわりぬいた食材と製法で作られたひと味違う点心をぜひご賞味ください。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。
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