食品業界「食の安全」の動向 フードディフェンスとFSSC22000

食品業界ではフードディフェンスだけでなく、欧米諸国のグローバル企業に競合するために、2020年に義務化されたHACCPよりも厳しい、科学的アプローチによるFSSC22000が求められてきています。食品業界の食の安全について詳しく紹介します。

フードディフェンス(食品防御)の認識

2008年中国産冷凍ギョーザへの殺虫剤混入事件は、犯行に食品が利用され多くの市民を巻き込みました。これを機に「食品の供給過程で、意図的に危害を加えられることもある」を前提としたフードディフェンスの取り組みが国内で広く認識されるようになります。

フードディフェンスは外部の犯行には徹底したセキュリティーで備え、内部関係者の犯行を抑止するためにコミュニケーション・教育・研修を大切にし、風通しの良い職場環境をつくることが、フードディフェンスへの意識が高まると考えられています。

HACCP

HACCPは、衛生管理法の一つです。2020年6月より国内の食品業界で義務化されています。これまでは完成した食品のみ品質チェックが行われていまいしたが、HACCPの導入により食品の製造から販売までの工程を継続的に管理が行われるようになりました。

HACCPは国際的な衛生基準であり、先進国の多くで導入されています。海外輸出する製品についてはHACCPの導入が必須要件になっています。食品安全規格には、HACCPよりもさらに厳しい品質管理や安全性が求められる食品安全規格があります。

FSSC22000

世界的な食品企業が集まり、食品安全の向上と消費者の信頼関係を深めるため協働した組織をGFSIといいます。世界70カ国400社が参加しています。この組織によって作られた食品安全の規格を「FSSC22000」といいます。

FSSC22000は、生産過程ごとに微生物による汚染や金属の混入を防ぐ衛生管理基準です。義務化されたHACCPよりも規定が厳しいといわれています。国は食品安全レベルの向上・監査の効率化・監査コストの最適化及び食品の輸出力強化を目的にGFSIへ支援を行っています。

FSSC22000は食品の調達や生産が世界に広がるなか、経験ではなく科学的アプローチによる食品安全の管理と実施が特徴になります。認証を得れば組織の信頼性が高まるだけでなく、自社食品の安全の取り組みを論理的に説明することができるようになります。

国内市場が縮小化し、アジア諸国などへの市場開拓が積極的に進められている現在、食品業界のこの規格への関心が高まっています。

まとめ

冷凍ギョーザへの殺虫剤混入事件を機にフードディフェンスが広く認識され、昨年にはHACCPが義務化、そして現在食品の取引の場では、「食の安全」を科学的アプローチで証明するFSSC22000の認証が取引を決める要因の一つにもなってきています。

海外からの食品調達だけでなく、ネット通販での売買も日常となってきている現在、厳しい品質管理や安全性に応え承認をえることは、ライバル企業との差別化そして海外市場へ参入する大きなビジネスチャンスになってきます。

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