PDCAサイクルに照らし合わせるHACCP7原則の覚え方

HACCPの効果を確実に発揮していくには、その取り組みとして義務付けられた7原則の実践が欠かせません。その覚え方としては、PDCAの考え方にリンクさせて全体を捉えることが有効です。それはどういった視点となるのでしょうか。見ていきましょう。

HACCPの概要

2022年から、従来の主な対象であった食品加工場のみならず、飲食店を含む食品関連事業全般に完全義務化されたHACCP。これは、食中毒を始め、食品が消費者にもたらし得る危険性の発生を抑制するための取り組みです。

食品に関する危害について、どういったものが考えられるのか分析し、そのリスク軽減のための対策を講じることを目的としています。その流れにおける対策は重要管理点(CCP)と言い表され、それを有効かつ適切に、加えて更に発展的に設定していくための一連の方策とも解釈できるわけです。

HACCPの実践内容は、7原則12手順で定められています。そのうち、手順1から手順5までに関しては、導入に至るまでの準備に関する部分です。手順6から手順12までは、原則1から原則7までとイコールであり、この部分を作業と並行して繰り返し実施していくことにより、HACCPの手法が機能するわけです。

確実にHACCPを食品安全性確保に活かすには、7原則を実際の食品取り扱い業務に反映させていくことが重要とされています。

PDCAサイクルとは

HACCP7原則への理解を深めていく際には、PDCAサイクルに照らし合わせて考えることが有効です。PDCAとは、あらゆるビジネスのジャンルにおいて、業務改善を図る際に効果的と見做されている手法の1つです。

PCDAは、計画(Plan)・実行(Do)・検証(Check)・改善(Action)の頭文字を意味しています。それをサイクル化させることによって、仕事のクオリティを更に向上させ、業績UPに繋げていくという概念となります。そのサイクルの流れは以下の通りです。

まず、業務に当たってその内容を計画(Plan)し、それを実行に移します(Do)。実行した業務について、成功した点や失敗だった点など検証(Check)し、見直すべき点について改善策を立てます(Action)。
その改善策を次なる計画に盛り込み業務に反映させる、という流れを繰り返し行うことによって、業務内容の質的向上が可能となるわけです。

PDCAサイクルに対応する7原則

HACCP7原則がそれぞれ、PDCAサイクルのどの部分に対応しているのか見ていきましょう。7原則の内容は、以下の通りです。

▽腐敗や細菌など、食品安全性を脅かすハザードの割り出し。(原則1)
▽ハザードの影響を低減させるためのCCPの決定。(原則2)
▽CCPが充分になされたと見做す基準(許容限界)の決定。(原則3)
▽許容限界クリアを確認する方法の決定。(原則4)
▽許容限界をクリアできなかった際の対応策。(原則5)
▽HACCPの実施状況全般を検証する方法。(原則6)
▽取り決めた規定内容および作業記録の保存。(原則7)

これらをPDCAサイクルに当て嵌めて行きます。
まず計画(Plan)に関しては、「原則1」が対応していると言えます。それを受けて、CCPの実行(Do)に相当する部分は「原則2・3」です。

CCP実施の結果について検証(Check)に当たるのは「原則4」、検証に基づいて改善(Action)を行う箇所は「原則5」に該当します。

「原則6」「原則7」に関しては、HACCPに当て嵌めたPDCAサイクル全体を俯瞰する部分と言えます。

まとめ

以上のように、HACCPの基本的な意味を抑えながら、その実践部分である7原則についてPDCAサイクルと関連付けられることを確認してまいりました。ビジネスで馴染み深いPDCAサイクルに絡めることで、HACCP7原則について覚え易くなり、内容的理解を深めることが可能となります。

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