中華麺のあんかけの特徴について紹介

中華麺は、かんすいを加えた小麦粉を練り合わせた麺です。使用する調理方法によって、麺の種類や太さや形状、弾力を変えて使用します。今回は、中華麺のあんかけの特徴について紹介しましょう。

あんかけとは

味付けをした煮汁などに、でんぷん質の「くず粉」や「片栗粉」をまぜて、トロミを付けたソースのようなものを「あん又は、あんかけ」と言います。野菜や鶏肉や豚肉などを炒めたものに、水溶き片栗粉でトロミを付けた「あん」が、家庭では一般的な調理方法です。魚貝類を混ぜ合わせた「シーフード」のあんかけも人気になっています。

かた焼きそばと皿うどん

地域によっては、「かた焼きそばと皿うどん」は同じ料理として扱っている事もあります。しかし、皿うどんの発祥の地である長崎県では、かた焼きそばと皿うどんの違いを示しています。

・「かた焼きそば」
中華料理にある「かた焼きそば」は、「五目あんかけ」としてメニューがあります。五目に使用する「あん」には、肉やエビ、人参やタケノコと椎茸などの野菜類などを調理して、細麺に素揚げしたパリパリの中華麺にかける事で、「あんかけ」の熱さによる麺の柔らかくなった部分と、それ以外のパリパリとした食感の部分を、あんかけの肉や魚貝、野菜などの味わいと共に、とろみやうま味を堪能する事ができます。

・「皿うどん」
長崎皿うどんは、実際にはうどんではなく、焼きそば麺のような、ちゃんぽん麺を使用しており、太麺や細麺の2種類があります。あんかけには、ちゃんぽん用の具材にトロミを付けたもので、イカ、エビなどの魚貝類、豚肉、キャベツ、もやし、カマボコ、チクワ等が材料になったあんとなっています。

皿うどんは、揚げた麺を炒めた麺として「チャーメン」として呼んでいます。アメリカ式中華料理「チャプスイ」という料理が原型となって、アメリカ人が固い食感を好む為に今の形になったようです。

かた焼きそばの紹介

かた焼きそばは油で揚げるよりも、「炒める」事も正しい調理方法としてあります。中国料理では、中華麺を油で炒めるようにする「チャーメン」の方法と、油で揚げる日本的な方法があります。肉や魚貝類を、味付けしたスープに片栗粉などのでんぷん質で、とろみを付けて麺にかける方法です。

上海焼きそば

「かた焼きそば」と「あんかけ焼きそば」が同じように語られていますが、微妙な違いがあって、「あんかけ焼きそば」は「上海焼きそば」がルーツとなっています。
蒸した中華麺を、油であげた麺に「あん」をかける調理方法を「かた焼きそば」と言いますが、焦げ目を付ける事で、風味を出した蒸した中華麺に、「あん」をかける調理方法を「上海焼きそば」と呼んでいます。うどんと蕎麦の中間の太さの麺を使用しています。同じあんかけでも、硬さの程度に応じて区別しています。

五目あんかけ焼そばがルーツ

北海道の小樽市では、「小樽あんかけ焼そば」が独自に発展してきました。北海道の豊富な食材をもとにしたあんかけソースは、長崎の皿うどんと同じようなソウルフードとして地域と共に発展した料理です。しかし、五目あんかけとの違いは明確にされていませんが、小樽と言えば、「小樽あんかけ焼そば」が定着しているのです。

まとめ

中華麺のあんかけの特徴について紹介しました。しかし、中華麺を揚げたり炒めたり、蒸したりした焼きそば麺に焦げ目を付けたりと、同じ「中華麺のあんかけ」でも、それぞれの創意工夫によって、麺の太さや麺の食感を変える事で、オリジナルな「中華麺のあんかけ」が出来上がります。レシピ本も大事ですが、好きな食材をあんかけにする事で、調理の広がりが期待できるのです。チャレンジしてみては、いかがでしょうか。

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