中華麺とラーメンの歴史 ~進化をとげる調理法~

中華麺の歴史は、意外にも日本独特のものです。今回は、中華麺の歴史とともに進化をとげる調理法として、ラーメンの歴史も紹介しましょう。

中国から日本へ

中華麺の歴史は、中国のモンゴル地方の鹹湖(かんこ)の水を使った麺が、中国全土に広まりました。これが、かん水を使った中華麺の始まりとされています。最近見つかった古い書籍「経帯麺」によると、室町時代の1488年のレシピに、中華麺とほぼ同じものがあることから、水戸光圀が食べたとされるラーメンよりも早いと言われています。

日本に本格的に広まったのは、明治時代に入ってからの横浜中華街からであり、「南京そば」として販売されました。その後に、発祥のお店のコックによって、東京浅草にできた「来々軒」が「支那そば」としてラーメンを売り出したのです。

1923年の関東大震災がきっかけで、店舗が無くなった商売人によって、屋台ラーメンが全国へと広がっていきました。戦後の食糧難からラーメンの値段と栄養価によって、全国の食糧事情とあいまって、ラーメンが一般の人達へと定着して行ったのです。

戦後まもない時期には、「中華そば」として呼ばれましたが、ラーメンと呼ばれるきっかけは、日清のチキンラーメンが1958年に大ヒットしたことによるものと言われています。

ご当地ラーメン

日本での中華麺の歴史は、「ラーメン」の歴史ともいえます。全国的に広がりを見せたラーメンですが、各地の嗜好や味覚に合わせる事で、地域ごとの「ご当地ラーメン」が誕生したのです。「中華そば」の中華風のしょうゆ味だけでなく、味噌味や塩味、そして海外でも大人気の「豚骨味」の誕生です。

〇札幌ラーメン
ご当地ラーメンで紹介するには、「札幌ラーメン」を外す事はできません。戦前までは、しょう油ベースのラーメンが主流でしたが、味噌ラーメンの人気から「札幌の味噌ラーメン」と呼ばれるほどになりました。太めの縮れ麺で、モヤシたっぷりのラーメンとして知られています。他にも、函館の塩ラーメンは、加水が多めで中細ストレート麺であり、旭川のしょう油ラーメンは、加水が低めで中細縮れ麺のラード浮かせたスープが特徴で、北海道の3大ラーメンとなりました。

〇九州ラーメン
豚骨ラーメンは、福岡県の久留米市から始まって「九州ラーメン」の元になっていると言われています。その代表となるのが「博多ラーメン」の豚骨ラーメンで、多くの場合素早く食べる為に細い麺となっています。

中華麺の発展から世界へ

中華麺の使用は、ラーメンばかりでなく、焼きそばやつけ麺、冷やし中華、油そばなどのラーメンメニューの開発から、美味しい食べ方の工夫に始まり、調理の仕方にも幅が広がっていきました。

ラーメンのスタイルも、ご当地ラーメンや個人店で、独自のオリジナル性を出す為に、創意工夫がされてきました。スープの製法も出汁や材料にこだわり、自家製麺を取り入れたり、辛さや風味にもこだわったりするようになり、ラーメン街道やラーメン激戦区という言葉が聞かれるほどにまで発展してきました。

まとめ

今では、中華麺の本場である中国から、日本のラーメンを食べる為にわざわざツアーが組まれる位の人気ぶりです。中華麺を使った日本のオリジナルラーメンは、海外での人気も衰える事なく、上昇傾向にあるといえます。今後も、中華麺を使った味の工夫が楽しみです。

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公式サイト
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