中華麺の製法にはいろいろな種類があり、細麺や太麺、ストレートの麺やちぢれ麺などのような分類があります。スープとの相性の決め手を左右する方法として「加水率」があるのですが「加水率」の多い少ないで、中華麺に対してどのような効果があるのか紹介しましょう。
中華麺と加水率の関係
加水率とは何なのか、よほどのラーメンマニアでない限り気にした事はないはずです。しかし、中華麺を扱って商売する方にとっては、大事な事となるので、十分な理解が必要です。
加水率とは
中華麺を製造する場合に必要となる水分量の事です。製麺所によって水分に含む内容量が異なる場合がありますが、基本的には小麦粉に対しての水分量の割合で、多い場合を「多加水麺」とし、少ない場合を「低加水麺」として分類しています。中にはかん水やアルコールを含む場合があります。
「低加水麺」
加水率の低い麺の場合には、中間的な加水率は30%~35%程度であり、それを目安にして水分量が低い場合を「低加水麺」と呼んでいます。その特徴は以下の通りです。
1.水分量が少ない分、スープの吸収率が高くなります。
2.小麦粉の割合が高くなるので、その味が伝わりやすくなります。
3.スープと絡みやすいので、麺との組み合わせで味の濃さを調整できます。
4.麺が硬めなので伸びやすいデメリットもあります。比較的に細麺の場合に多くなり、博多ラーメンのように早めに食べきる場合や、替え玉を用意する場合に向いています。
「多加水麺」
一方で、加水率の高い場合は多加水麺と呼ばれています。加水率が高くなると食感がモチモチしています。
1.水分量を多く含む事で、スープが吸収しにくくなります。
2.スープに絡みにくいので、ちぢれ麺で対応する場合があります。
3.麺が伸びにくい特徴があります。
4.つるりとした表面になります。
スープに絡みにくいので、濃い目のスープで対応して麺の特徴をカバーしています。つけ麺などに使用する太麺をつくる場合に用いられます。
ラーメンの特徴と加水率
地域によって太麺や細麺、平打ち麺などがありますが、「低加水麺」と「多加水麺」を特徴としてアピールするお店も増えています。
低加水麺が特徴の博多ラーメン
九州や博多ラーメンに適した麺の製法として、卵白入りの低加水率で触感をパッツンとした細麺に仕上げています。細麺の特徴と低下水麺の特徴によって、スープの絡みと食べやすさが、替え玉につながるように工夫されています。
濃厚系のタイプに合わせた札幌ラーメン
札幌ラーメンのように濃厚な味付けのスープには、多加水麺が使用されて太めの麺にモッチリとした感触が特徴です。
※太麺の場合が加水率を高めにする場合が多いですが、太麺の場合でも加水率を抑えて歯切れの良さを出す場合があります。
まとめ
加水率は、スープとの相性や組み合わせを左右する製法の1つです。小麦粉との水分量の違いによって、地域による特徴を出す場合や、個々のお店の特徴にもつながります。コスト面や味の良い点を考えると製麺所の中華麺を利用する事は、いろいろな可能性を秘めています。
菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。
公式サイト
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