生パスタと、ラーメンに使用される中華麺。双方とも同じく小麦粉を主な原料としていますが、それぞれに異なる特徴を持っています。その違いを生み出しているのはそれぞれの材料および製法と言えるでしょう。そういった点を踏まえつつ、有効な利用法について考えていきたいと思います。
生パスタの特徴
広く市販されている乾燥パスタとは異なり、生地形成後の乾燥処理を行わず調理に使用するタイプが生パスタに相当します。
乾燥パスタは乾麺状態に加工することにより、常温下での長期保存が可能です。しかし、その乾燥処理のため主原料の小麦粉本来の風味が低下するという側面も併せ持ちます。他方、生パスタは生地から形成した段階の麺となるため、小麦粉など原料の風味をそのまま活かすことができます。
原材料については作り手ごとに幾分違いが現れますが、おおむね、小麦粉・水・塩・オリーブオイル・卵などを用いるのが一般的です。これらを混ぜ合わせてこねた生地を、麺などの形状に整えて生パスタとなります。
乾燥パスタでは小麦粉として主にデュラムセモリナ粉が用いられますが、生パスタでは小麦粉の品種について限定されておらず、作り手側の裁量次第となっています。
茹で時間に7~9分程要する乾燥パスタに対し、生パスタは形状や太さにもよりますが、2~4分程の茹で時間となります。
モチモチとした食感と、風味のある深い味わい。それが生パスタの特徴と言えます。その食感と風味がパスタソースの味をさらに引き立て、パスタ料理に本格的な印象を与えるものとなります。その反面、麺に水分が多く含まれるため伸びやすいという点も併せ持っています。
中華麺の特徴
ラーメンには欠かすことのできない中華麺。パスタ類と同じく小麦粉が主体となる麺食品ですが、その製法・原料の違いにより、独特の味わいを持つ麺類に位置付けられます。
オーソドックスな中華麺は、小麦粉・水・塩・かんすいなど原料を混ぜ合わせて生地とし、これを充分にこねて伸ばし、一定の太さに合わせて麺状に切り分けて作られます。原料としてその他に、卵や卵白が加えられるタイプも見られます。
原料の中でとくに注目すべきものは、かんすいです。炭酸ナトリウムあるいは炭酸カリウム水溶液のことを指し、中華麺の特徴付けを行う上で重要な役割を果たします。これを加えることにより、ラーメンにマッチした中華麺固有のコシや風味が生み出されるわけです。
双方代用は可能か?
飲食店経営において、お店独自のオリジナルメニューを確立することは、お店の付加価値を高め集客に繋げる上で有効な手段の1つと言えます。それは、ラーメンやパスタ料理など、麺料理をメインに扱うお店においても例外ではありません。
オリジナルメニューを考案する際に、パスタ麺をラーメンに使用する、もしくは逆に、中華麺をパスタ料理に使用する、といったアイディアを見出すこともあるかと思われます。そういった場合に注意しておきたいのが、そのような麺の代用を行うことで、プラスとなる要素はあるのかという点です。
例えば、生パスタをラーメンの麺として使用する場合、水分の多い生パスタでは通常の中華麺に比べると伸びやすく、却ってデメリット要度が強くなるものと考えられます。
中華麺をパスタ料理に使用する場合でも同様です。独特の風味を持つ中華麺がパスタ料理にマッチするかどうか、加えてその味を多くのお客様に受け入れていただけるかどうか、疑問の残るところかと思われます。
既存の麺と比較して味が劣るようであれば、わざわざ新メニューに加える利点が存在しません。従来のタイプに優るメリットを引き出せなければ、独自メニューの開発も収益的には意味が無いものとなってしまします。
お店で扱う麺の取り寄せに製麺所を利用することは、麺料理の新メニュー開発に当たってプラスに働くものと言えます。麺製造に関して熟知している製麺所からのアドバイスを反映させることにより、失敗のリスクを避け成功率を高めつつ新メニュー考案に役立てることが可能となります。
長年に渡って麺作りに携わってきた製麺所であれば、麺に関する膨大なノウハウが蓄積されているため、より貴重なアドバイスが得られるものと考えられます。
まとめ
以上のように、生パスタと中華麺について、それぞれの特徴を確認しながら、ラーメンとパスタ料理相互に麺の代用は有効か否か、検討してまいりました。
安易な代用は逆にデメリットの部分が大きくなるものと考えられます。しかし、麺に精通している製麺所などの協力を得ることにより、活路が見出されるものと言えます。
菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。