今では身近な存在になった手軽で便利な冷凍食品のお惣菜。購入する際、栄養成分の表示を気にしていますか?栄養成分の表示はこれまで任意でしたが、2020年4月から表示が義務化されました。そこで今回は表示義務となった栄養成分について掘り下げて行きます。
栄養成分表示はなぜ義務化になったのか
肥満や生活習慣病などの増加に伴い、その予防や健康づくりを図ることを目的に栄養成分の表示が義務化されました。栄養成分を表示することで、”消費者自らが健康で栄養バランスのとれた食生活を意識し実践する”事が期待されています。
栄養成分表示の順番と単位
表示義務になった成分は5つで、下記の1~5の順番に表示するよう決められています。含有量については「100gもしくは100ml」「1食分」「1包装」「1袋」あたりなど、いずれかの表示になります。栄養成分表示を確認するときは食品単位にも注意しましょう。
1.熱量
「熱量」もしくは「エネルギー」と表記されます。1日の摂取目安は成人女性1400~2000kcal・男性は2200kcal前後です。必要なエネルギー量は性別・年齢・活動量によって異なります。カロリーオーバーが続くと太り、不十分だと筋力や体重の低下に繋がります。
2.たんぱく質
骨や筋肉、臓器などあらゆる体作りに使われる栄養素です。1日に必要な量も個人で異なります。摂りすぎると腎臓に負担がかかったり、カロリーオーバーに繋がったりします。不足すると筋力の低下・身体機能の衰えに繋がります。
3.脂質
1日の目標摂取量は、1日の必要エネルギー量の20~30%とされています。脂質は臓器の保護や体温の保持などの役割もあります。摂りすぎは肥満や悪玉コレステロールの増加に繋がり、不足するとビタミン不足に繋がります。
4.炭水化物
3大栄養素の1つで身体のエネルギー源となり、1日の目標摂取量は320gです。炭水化物の不足が続くと脳の働きに影響し、判断力・注意力の低下や疲労感に繋がります。摂りすぎると体に脂肪がつきやすくなります。
5.食塩相当量
ナトリウムと表示されることもありましたが、食品表示法により食塩相当量と表示されるようになりました。1日の摂取基準は、男性は7.5g未満・女性は6.5g未満です。塩分を摂りすぎると高血圧症になりやすくなります。
糖質の表示はない
糖質の表示は任意になるため、表示されていない商品がほとんどかもしれません。しかし糖質を気にする方は多くいらっしゃいます。そこで簡単に糖質量を知る方法として「炭水化物=糖質」という見方もあります。
炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものです。食物繊維がほとんど含まれていない食品の場合、炭水化物量と糖質量はほとんど同じと考えることもできます。正確な数値がわかるわけではありませんので、簡単な目安に留める事をオススメします。
まとめ
今回は栄養成分の表示について解説しました。食品表示は「安全」「品質」「栄養情報」など、製造者から購入者(消費者)に向けたメッセージになります。栄養バランスに偏りがでないよう成分表示もチェックして、冷凍食品のお惣菜も上手に活用しましょう。
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