衛生管理の基準となるHACCPについて

【はじめに】
「HACCP」とは「Hazard」「Analysis」「Critical」「Control」「Point」の頭文字をとったもので、日本語で「危害分析重要管理点」と訳されるものです。
HACCPは1960年代、食品の安全性を確保する目的でアメリカの各機関により構想されました。
今回衛生管理の基準となるHACCPについて簡単にお伝えしたいと思います。

【HACCPの12手順と7原則とは】

HACCPを導入する食品会社は12の手順を踏まなければならず、また12手順のうちの特に重要な7つについては7原則と呼ばれています。

以下12手順・7原則について紹介したいと思います。

1. HACCPのチーム編成をする
2. 製品の名称、種類、添加物、原材料などを記述する
3. 製品を加熱するのか、そのまま生で食べるのかといった用途についてや主に誰が食べるのかなど消費者について明確にする
4. 製造工程の一覧図を制作する
5. 製造工程の一覧図を現場との認識にズレがないか確認する
6(原則1)各工程で危害要因になりそうな要素を洗い出して分析し、その解決策を検討する
7(原則2)金属探知や加熱殺菌などの危害要因を取り除く重要管理点について決定する
8(原則3) 重要管理点が適切に制御されているかについて判定するための管理基準を設定する
9(原則4)重要管理点が適切に管理されているかどうか見極めるモニタリングの仕方を設定する
10(原則5)モニタリングの結果、管理基準から外れている場合の改善措置について設定する
11(原則6)HACCPが正常に作動しているか確認するための検証方法を設定する
12(原則7)HACCPを実施したことを記録し、保存方法を設定する。また問題点が一目でわかるよう管理する

【HACCP導入によるメリット】

5つのメリットについて考えてみたいと思います。

1. 生産性が向上し利益が拡大する
2. 事故やクレームの減少
3. 顧客の信頼度が上がる
4. 製品に問題があった場合、その原因追求と改善策が早急に取れるようになる
5. 働く社員の衛生面の意識が向上する

などが挙げられます。

【まとめ】

食品の衛生管理基準として機能するHACCPについて簡単に紹介いたしました。

詳しい内容については割愛いたしますが、日本にはHACCP認証機関として「地域認定HACCP」、「業界認定認証」、「総合衛生管理製造過程」などがあります。これらの機関によってHACCPがちゃんと機能しているかどうか評価され、基準をクリアした企業には認証機関から「HACCPマーク」が付与されます。

是非参考にしてみてください。