加水率の特徴によって中華麺にこだわりを!

中華麺を製造する際、加水率の割合によって麺の特徴が異なってきます。麺選びやメニューの構成には、選びたい中華麺やこれでなければならない麺が必要となるはずです。今回は、加水率とメニューに必要な中華麺のこだわりを紹介します。

加水率は中華麺にどのような影響があるのか

中華麺は小麦粉を原料としていますが、同じように「うどん」も同じ原料となります。しかし、中華麺にはかん水を加えるため、味や風味に違いがでてきます。加水率は製麺する場合の水分量の割合になっています。加水率の配分によって、中華麺の出来栄えが違ってくるのです。

加水率による特徴

小麦粉の水分量によって練り具合が異なってきます。多く水分を含む事で柔らかくなりますが、これ以上水分を含む事ができないので、スープを含みにくくなってしまいます。

【1.加水率が低いと「低加水麺」と呼ぶ】
水分量が低い場合には、製麺する時に硬めに仕上がってしまいます。水分量が低い特徴としては、スープを吸収しやすくなっており小麦粉の味が伝わりやすくなります。

30%以下の加水率の中華麺を「低加水麺」と称しています。面が硬めになっていて、水分の吸収率が高い為に伸びやすい点もあります。その特徴に合わせて、細麺やストレート麺を作ることでバランスを取り、伸びる前に食べきるスタイルの博多ラーメンに合わせているのです。

【2.加水率が高いと「多加水麺」と呼ぶ】
水分が多く含む中華麺に対しては、加水率が35%以上で「多加水麺」と称しています。中に含む水分が多い為に、スープを含みにくい特徴があるのです。水分が多いので、麺自体はこれ以上は伸びにくいのですが、食感は「低加水麺」に比べるとモチモチの味わいを楽しむ事ができます。

スープに絡みにくいので、濃い味で麺の特徴をカバーします。また、麺をちぢれさせて吸収面を多くする事でバランスを取る事ができますので、比較的太い麺が多く、喜多方ラーメンのように平打ちの「多加水麺」が選ばれています。

地域による中華麺の選び方

加水率の割合で、地域ごとに選ばれる麺の種類が変わってきます。

【1.北海道や東北では、「多加水麺」が多い】
味付けの濃いスープが多い東北地方では、コッテリしたスープは冷めにくいので寒い地方の東北や北海道にはうってつけのスープです。これに合わせる麺としては太めのちぢれ麺や、平打ちの太麺が選ばれてスープの絡みにくい点をカバーして、バランスの取れたメニューになっています。

またスープとは別にして提供する つけ麺の場合も、「多加水麺」が使用されています。加水率は湿度や気温によっても調整するので、プロのお店では天候の状態に合わせて加水率を調整するのです。

【2.西日本では「低加水麺」が好まれる】
加水率が低い事で麺がスープを多めに吸収する特徴があるので、スープはさっぱりとした薄味や伸びやすいので細麺で提供したりします。博多ラーメンのように、細いタイプの麺や中華そばと呼ばれるストレート麺のように、スープが吸収し過ぎないようにバランスを取っている事がわかります。

【3.加水率の調整】
同じ「低加水麺」でありながら、細麺に少しでもモッチリ感を出す為に30%代の「低加水麺」の特徴を活かしながら食感のバランスを取るお店もあり、博多ラーメンでのお店のこだわりを出しています。

まとめ

中華麺は加水率によって麺の特徴が異なるので、スープが同じでも別のメニューを創作できるし、麺が同じでもス-プに特徴を持たす事でオリジナリティーが演出できるのです。

菅野製麺所ではスープに合わせてオリジナルの麺を提供することも可能です。少量注文にも対応しておりますので、まずはサンプルからお試しください。開業を考えている、または新しいメニューを考えているというオーナー様と共に、麺を追求していきます。
株式会社菅野製麺所とカンノの麺をよろしくお願い致します。

公式サイト
http://www.kannoseimen.com/